フェイスマークや (笑) について

加藤泰文(karma@prog.club.ne.jp)

ニュースグループに限らず、メーリングリストや個人間のメールで“:-)”や“(^_^)”などのフェイスマークと呼ばれるマークを目にする事は多いと思います。

このようなマークを文章内に入れる理由というのは、色々あるでしょう。 例えば、マークがないときつい言葉に思えた文章が、文末に“(^_^)”と入れたら、ちょっとやわらかくなった、などということです。

このように、フェイスマークがあるのとないのとでは、多少文章のニュアンスが変わってくる事もあると思います。 ただ、このようなマークを万能選手のように思うのは危険です。

なぜかというと、フェイスマークというのは、意味が一意に決まっていないからです (普通の言葉でもそうですけど) 。 フェイスマークを使わない文章でも、書いた人の意図しない意味に受けとられることもあるわけです。 このような記号ではなおさらでしょう。

フェイスマークを使っても、文章の意味自体は決して変わる事はないのです。 であれば、まず読む人がどう受けとるか? を注意深く考えて本文を書くことが必要でしょう。 フェイスマークを付けたからまあいいか、ってことは決してありません。 フェイスマークを付けたから何を言っても良いだろう、なんてのは論外です。

例えば、本文に相手が怒りそうな事や失礼な事などを書いて、最後にフェイスマークで“:-)”や“(^_^)”を付けて冗談にするとか、怒っている相手にフェイスマークを付けて免罪符代わりにする、というのは相手が怒り出してしまったり、さらに怒りに火を注ぐってことにもなりかねません。

そりゃそうでしょう。 人の話し方や冗談には、人によっての芸風ってものがあるでしょう。 直接知っている人ならば、その芸風を理解しているから分かる、ってこともあるかもしれません。 でも、fj.* 等では、あなたの文章を読む人はあなたを知らない事が多いのです。 冗談と思って書いたのが、冗談と取ってもらえないということは十分考えられると思います。

決してフェイスマークを使うな、ということはないですが、使用には注意が必要でしょう。 フェイスマークを使った意図が相手に伝わるということはあまり過大に期待するのは危険だと思います。

さて、フェイスマークと同様に“(笑)”などというモノもよく使われると思います。 これは、元々雑誌の対談などで、対談者が笑ったのを表すために、記事で使われるようになったのが元などと言われています。 最近では、さらに意味を広げて、書いた人が自身が笑った部分などに使ったり、フェイスマーク代わりに使ったりすることも多いようです。

“(笑)”についても使用にはフェイスマークと同様の注意が必要だと思います。 読んだ人が意図通りに受けとってくれるかどうかは分かりません。

フェイスマークと同様の注意だけでなく、“(笑)”についてはさらに注意する必要があるかもしれません。 それは、今までの fj.* の議論で、記事に“(笑)”を使う事に違和感を感じる人がいたということです。 さらには、“(笑)”の使用に不快感を感じる人もいたようです。

とすると、“(笑)”の使用には、フェイスマーク以上に注意する必要があるかも知れません。

その他、似たような記号に“(爆)”、“(自爆)”、“(ぉ”、“(ぉぃ”など多数の記号があるみたいです。 いずれの記号も使う時には注意する必要がありそうですね。

まあ、いずれにせよ、フェイスマークや“(笑)”を使う、使わないに限らず、多数の人が読んでいる fj.* に書く時は、自分の書いた事に責任を持って書く、というのは基本でしょうから、フェイスマークを使うからといって、特別そこだけに注意が必要ということもなく、文章全体を責任を持って書けば良いのですけどね。

あと、あまりにもフェイスマークや“(笑)”が溢れている文章というのもうっとおしくて読みにくいかも知れません。 使い過ぎには注意しましょう。


fjの歩き方メーリングリストトップに戻る