★前日・大阪から名古屋まで★
10時前に大阪のカプセルホテルをチェックアウトすると、しばらくそばの商店街を徘徊する事にする。なぜって、泊まった宿のすぐそばにまんだらけ大阪店があり、12時開店だから。時が過ぎて店内へ。やはり渋谷同様の怪しさが醸し出されており、ステージでは大チャチャのコスプレ店員によるステージもやっている。個人的に気に入ってしまい何も買わないのに1時間も居てしまった。その後は大阪駅近くの旭屋書店で調べ物をして、4時前に新快速と各駅を乗り継いで名古屋へと向かう。着いたのは7時ごろ。しばらく名鉄新名古屋駅など周辺を散策してからやはりカプセルホテルへ。風呂はこれまでの宿よりも小さめの湯船と温度が低いサウナ(約90度)で何か物足りなかった。
★またしても雨…★
朝7時ごろ起床。フロントにあるテレビを見ると、岐阜県全域で大雨洪水警報が出ているとの事。外を見るとまたしても雨が。チェックアウトして名鉄新名古屋駅へ。昨年の新舞子マリンパークに続き、2年連続で常滑線沿線の会場である製鉄公園へと向かう。入口で原くんと落ち合い、準決勝は隣駅の聚楽園で行われる事を聞く。後からユウスケくんも現れ、今回も3人で見る事に。スタッフに注意されながらも会場の様子がよく見える場所を確保した。朝からパラパラと降っていた雨が本格化してきたが、この群集の中で傘を差していたら危険なのでスタッフから「傘を差さないように」と指示が入る。かくして高校生達は雨でズブ濡れになっての大会となった。10時50分の開会宣言の後、「尾張名古屋は城で持つ。交通旅費は自分で持つ。」のコールと共に福澤アナ登場。参加者数は1688チームで、近畿より多かった。それにしても今年すっかり恒例となったこの雨で上手くメモがとれない。今回のYES−NOクイズは抽選箱から1〜20までの数字が書かれたボールの中から1つ引き、出た数だけ出題される。演出にしても20という数字は大きすぎないか? せいぜい10が限度だと思うし、この人数なら5問でいいのにとも思ったが、出た数字は6。そして第1問。
人数的にはNOの方が多い。正解発表は会場後方にある「おさばきボックス ヌレヌレ’98」と称した真っ白なセットで行われる。「生贄」の頭上から赤または青の水が降りかかるというもの。この方法なのは最初このセットを見た時から分かっていた。生贄になるのは昨年愛知県代表になったウェディングドレス・旭丘高校の3人かと思ったが、違った。YES−NOの両エリアから3チームずつ選び、1チームずつが交互にボタンを押す。赤青だけでなく無色透明ただの真水である場合もあるロシアンルーレット方式。当然1巡目で決まる訳がないが、2巡目で赤い水が降りかかった。その後の問題も順調に進み、5問終わった段階でちょうど良い数まで絞り込め、もうここで終わりにしても良いくらいであった。やっぱり5問で良かったのに。そして6問目。
見ていた我々は即座にNOで一致。そして残る高校生も全チームNOへ行った。
福澤「もしYESのエリアが正解ならば、問答無用。全県敗者復活であります。」
そう宣言されると敗者の高校生たちは一斉に喜び、YESコールがこだまする。我々は「これは超易問だよ」などと話している。「いくぞっ! 正解は… 正解は… これだぁーーーーっ!!」
何ぃぃぃぃぃぃぃ!! なんと全滅! これにより全県全チームが敗者復活の対象となり、YES−NOクイズをやった意味が無くなるという事態に追い込まれてしまった。これは完全にスタッフの問題選定ミス(ちなみにスタッフは残り人数の状況に応じて問題カードを1枚ずつ福澤アナに渡している)。これは辞書などにもちゃんと書いてある事なのだがクイズの世界では「印篭は元々薬を入れる為の物」で通っているのでむしろ引っ掛け問題だったと言える。
★ローカルスター・板谷学登場!★
という訳で敗者復活アジャストクイズが行われる。ここでの司会はもちろん中京テレビの板谷アナ。会場から「イ・タ・ヤ! イ・タ・ヤ!」と声援が飛び交う。板谷アナってそんなに人気あるの!? だが今までの予選にない程の激しい雨が降りしきり、早く20チームを決めてこの場を切り抜けなければならないので問題は終始簡単なものになっていて、事実上運だけの大会になってしまった。しかも途中から板谷アナの声が聞こえなくなってきて、テープ録音も途中で断念した。20チームが決まるとすぐに雨が止んだ。
我々は準決勝の会場へ向かうべく、新日鉄前駅の隣の聚楽園駅へ。歩く度に雨に濡れた靴と靴下がグチュグチュして気持ち悪い。目印となる大仏を目指して歩くと中京テレビの車があった。さらに歩いて隣の公園に行って見ると沢山の幼稚園児がいる。ただの遠足かと思ったが、よく見ると漢字一文字が書かれたペンダントをぶら下げている。これで準決勝は園児を使ったバラマキクイズだと分かった。ルールはまずスタートと共に漢字一文字が抜け落ちたことわざのパネルを1枚拾い上げる。例えば「■に金棒」のパネルを拾ったならば「鬼」のペンダントをぶら下げた園児を見つけ出す。ペンダントを奪い取るにはその園児と「あっち向いてホイ」をやって勝たなければならない。完成したことわざをMC席で正しく読み上げると1ポイント。2ポイントで通過問題が出され、正解すれば勝ち抜けという、15回の東北&四国岡山の準決勝を組み合わせたような形式である。クイズが始まってみると、ことわざの方は別に珍答も出ずにサクサク進み、通過問題もかなり簡単で気が付けばあっという間に終わり、まさに「え? もう終わり?」状態であった。
最初の会場に戻るとモニターにはSHAZNAのコンサートビデオが流されている。決勝が始まろうとするその時、またしても雨が。それも今までよりも更に激しいものとなっていた。そんな中で行われる決勝は、問題が読まれたらチームの一人が金のしゃちほこの立体パズルを組み立てて、完成したらそれを早押しボタンのところまで持っていく。正解すればその人が抜け、3人抜ければ全国大会進出。15回の中部の決勝を意識したものになっているのが分かる。だが会場は傘をさした高校生が取り囲んでおり様子が全然見えない。モニターもパズルの完成図を映しているだけでクイズの様子を全く映さなかった。せっかくあるモニターをこんな使い方をするのはもったいない。パズルの組み立て方はリハーサルの段階でレクチャーしておけば充分だったと思う。また、スピーカーの音声が豪雨に掻き消されて問題がキャンセルになったりボタンを押してもそこでシャチホコが崩れてしまい誤答と同じ扱いになったりもして(この場合は次にボタンを押したチームに解答権を与えてもよかったのではないか)なかなか進行しなかった。決勝が終わると原くんは帰りの列車が走らなくなる事を懸念して一足早く会場を去った。やっと終わったかと思えばあれだけ激しかった雨が止み、太陽の熱い光が差し込んでくる。これはもう呪われているとしか思えない。それにしても皮肉なものだ。
表彰式を経て運大王決定戦(といっても今回の代表も運大王のようなものだが)である。まず10文字目の「と」で最初のリーチがかかり、その後リーチが続出。20文字目の「い」で4チームが同時にビンゴとなった。中には「いまい まい」という人も。東北や中国でこのゲームの説明をする際、福澤アナは演歌歌手の段田男(だんだ だん)を引き合いに出していて、早いうちから文字が埋まり出すと「キミ、段田男系だね」というツッコミが入ったりしていたが、今回その説明が無かったのでそのツッコミは無かった。ここからはこの4チームだけに対して2人目のビンゴをかけての抽選が続く。そして26文字目の「り」で決着がついた。運大王になったのは愛知県立桃陵高校の女子チーム。全身がずぶ濡れでもうここには居たくないのでさっさとこの場を去る。ユウスケくんとは新名古屋で別れ、私は駅前の生活創庫に初めて行ったり土産や夕食を買ったりしてから新幹線で帰った。