− 第17回東北大会 −


★いざ! イーハトーヴへみちのくクイズ旅★
 東北大会の第1会場は「北上川河川敷」という極めて抽象的な名前。でもJR盛岡駅が最寄りの交通機関だという情報も得ていた。私は東北大会の日は夏休みの中に予め入れておいたのだが(人の代えがきく工場勤務なので一括や飛び飛びなどフレキシブルに休みが取れる。働いている身でありながら高校生クイズ追跡が出来るのもこのおかげ)大会直前、職場の上司に「(人が足りないから)この日来てくれないかなぁ」と言われるが、「もう夜行バスのチケット買っちゃいましたから」といって逃げる。前日も仕事中に(をぃ)「東北でフェリスに対抗できるのは宮城一女しかないな」という「運大王予想」までしていた(過去の優勝校と言う不安材料はあるものの)。そして仕事を終え、家に帰って夕食・風呂・旅の準備をして例によって横浜駅へ行き、11時に盛岡駅行きの夜行バスに乗り込む。が、車内では全然寝付けない。結局寝たという実感が得られないまま翌朝7時に盛岡駅に到着する。

 バスを降りるとまず駅前の地図を見て会場の情報を探ってみるがそれらしい情報は掴めない。それと朝のバリューセットが食べたくなったので近くにマクドナルドが無いかまた地図を見る。一応盛岡にもマックはあるが非常に遠いのでバリューセットは諦めた。駅周辺を歩いて会場の情報を探ってみるも徒労に終わる。仕方が無いので近くのコンビニで朝食を買う。しばらくブラブラしていると8時半から会場直通のバスが走る事が分かったので時が来るのを待ってそれに乗る。車窓から盛岡の市街地を見ていると、小さな川のほとりに何やらステージのようなものを設営している風景が見え、ここが準決勝の会場だったらヤダなぁと思った。そうしているうちに北上川のほとりの広場(?)にある第1会場に到着した。

ここか会場の「北上川河川敷」

 クイズ開始までまだまだ時間があってヒマなので川岸で水切(小石を水平に投げて水面で飛び跳ねさせる例のアレ)をやってみるが、全然うまく行かない。投げても投げても飛び跳ねずに川の底へ沈んでいく。近くの高校生は10回くらい飛び跳ねさせたというのに…。そしてジュースが飲みたくなり、近くに自販機はないかと土手に登り一旦会場を離れて探してみるが見つからなったので元の場所に戻り、中国と同様番組が用意したドリンク売場のお世話に。そしてまた土手に登って会場の様子を見る。仮設トイレの前で一部の高校生がコスプレをする為に着替えている。もちろん周囲には囲いがしてあって外から見えないようにはなっているのだが、土手の上からでは筒抜けである。そうゆう高校生の為にプレハブ小屋の簡易的なものでいいから更衣室をちゃんと用意してやってもいいと思うのだが…。スタッフも、コスプレしている高校生を絵的に欲しいならこうした支援も必要だと思うぞ。もうそろそろクイズが始まるようなので土手を降りて見やすい場所まで近づく。場内を見ていると、ある1チームが目に付いた。それは『るろうに剣心(京都編)』の巻町操をはじめとする「御庭番衆」くの一3人のコスプレをしているチームである。私は長いことコスプレを見てきているがその中でも非常によく出来ており、今大会の一押しである。さて時は来て、いよいよ東北大会が始まる。

★東北大会スタート!★
「今年のクイズはお祭りじゃーー。 ライオンスペシャル 第17回全国高等学校クイズ選手権東北大会 今こそ、魂に火をつけろ!!」
BGMと共に福澤アナが登場し、場内は大沸き。
「みんな、元気にしてたかぁーっ!!」 「オーーーッ!」
「風呂入ってるかぁーッ!!」 「オーーーッ!」
「歯磨いてっかぁーッ!!」 「オーーーッ!」
「宿題やってるかぁーッ!!」 「オーーーッ!」

「おい元気ねぇなぁおい(笑)。」
「ハーイ、ジャスティーでーす。タイコ叩いてまーす。ハイありがとう。いやぁ、ANDY’Sの『FREEDOM』はねぇ、最新のオリコンチャートでねぇ、10位に入りました(オーーッ!)。皆さんのおかげです。ありがとうございます。で、あのぅANDY’Sだけじゃなくて、レインボー福澤とスタタン隊もよろしくね。いや、あの…ここは多分オンエアでは使わないと思うんですけどねぇ。いや、ホントにねぇ、ANDY’Sの方は僕ントコびた一文印税入んないだけども、どうやらねぇ、『アンパンマン』のテーマソング『虹をつくるうた』は少し入りそうなんだよ(ワーーッ!)。買うんだったらレインボー福澤だーーーッ!!」 「オーーーッ!」
「と、簡単に営業させて貰った所で、さ、何はともあれここからオンエア使いましょう。」
「いや皆さん久しぶりでしたねぇ。一年ぶりのご無沙汰でございました。さて、今年もですねぇ、各エリアで激しくそして熱い戦いが繰り広げられてまいりました。この東北大会が全国を10のブロックに分けて行なわれます大会での9つ目となります。いよいよ終盤戦。あとはこの東北と、数日後に行なわれます近畿大会を残すのみとなりました。もう各地で今年は強烈なキャラクター、強力なパワーを持った高校生が続々出現しております。まぁ理由はいくつかあるんですが、その理由を話す前に、皆さんのその心意気、意気込み、魂に火をつけて、右の握り拳を天高く突き上げて頂きたいと思います! 皆さんいいですかっ!!」 「オォーーッ!!」
「じゃあ握り拳を突き上げる前に、これから皆さんはですねぇ、テレビに映る確率がとっても高くなります。いいですか。ハーイちょっとわきの下触ってみて下さい。チクチクしてませんか? チクチクしてたら今のうちに抜いといて下さい。ところでみんな抜くタイプ、剃るタイプどっち? …剃るタイプ? 昨日話し込んだんだよスタッフと…。ハイそんじゃ女の子に聴きますぅ、剃るタイプー。」
「ハーイ」
「じゃ抜くタイプー。」
「ハーイ」
「あぁー抜く方が多いんだー。そうだったのかぁ。抜くのって痛くねぇか? ウチのカミさんはねぇ、いつも僕のねぇ、カミソリ使ってシャッシャッとやるのよ。三日に一回だ(笑)。まぁそれはいいや。男性諸君、伸びてる鼻毛。ねぇ。そしてこのおぐしのほどを今のうちに直してて下さいね。いいですか。では! 元気よく右の拳を天に突き上げて頂きましょう。」
「みんな、青春の炎は、燃えているかぁーーーっ!!」 「オーーーッ!!」
ダメ!! (笑)それじゃみんなテレビに映れないぞ。ホントに。もう鼻の穴おっ広げて、よだれが垂れんばかりに、よくこの川辺を走っているねぇ犬がねぇ、ベロをこっちから出しながらこうやって走ってるぐらいのねぇ、犬の状況をやってくれよ。分かったか!?」 「ハーーーイ!」
「みんな、青春の炎は、燃えているかぁーーーっ!!」 「オーーーッ!!」
「その握り拳に偽りはないかぁーーっ!!」 「オーーーッ!!」
「三人一組、チームワークにぬかりは無いかぁーーーっ!!」 「オーーーッ!!」

★目指せ岩手公園! そして新たな出会い★
 こうして岩手公園への行き方が「何となく」分かった。それを一緒に聞いていた人に私の方から「関東にも来てませんでした?」声をかけた。そして今大会の今後は彼と2人で行動と共にすることになった。ところでこの人だが、上にも書いたように関東でも見た。何故分かるかって? 関東でもここでも背中に「STARTING LEGEND’97 417」と書かれた赤いTシャツを着ていたから。関東でこれを見てすぐにこの人が椎名へきるのファンだと分かったので「椎名へきる属性ですか?」と聞こうとかと思ったが、自分はそうゆう訳ではないのでやめたのだった(「STARTING LEGEND’97」は彼女のコンサートツアーの名称)。まずは岩手公園を目指して走る。この暑さでのマラソンはキツイ。だがへこたれる訳にはいかない。しばらく走っていると先程岩手公園への行き方を教えてくれた人が車で追ってきて、なんとそこまで乗せてくれると言う。2人は早速それに甘え、猿岩石・ドロンズよろしくのヒッチハイクと相成った。車内では関東では言い留まった「椎名へきる好きなんですか?」と聞いてみた。反応は上々のようだ。そして彼にどこから来たのかと聞かれたので「横浜です」と答えると、彼は茅ヶ崎から来たそうだ、同じ神奈川県民と言うことで(?)すぐに打ち解けた。そして岩手公園付近の所で降ろしてもらい、またこの場で最初の会場まで乗せてもらう事になった。そしてその近くには朝、バスの中で見たステージがあった。目の前にはテレビ岩手の社屋もある。準決勝をここでやると思いしばらくその周辺を張り込む事にし、その間にお互いの自己紹介をする事にした。私は自分の名前・住所・TEL・メールアドレスをメモ帳の1ページに書いて破り取り、それを彼に渡す。そしてそのメモ帳に彼の連絡先を書いて貰う。彼の名前は原健一。文教大学の3年生で、年は私より2つ下。といった話を聞き、2人で張り込みを続けるが、ステージには何の音沙汰も無い。近くの看板をよく見ると、このステージはテレビ岩手が主催する別のイベント用と分かった。となるとここじゃないか。じゃあどこなんだろう…。公園の敷地内に入ってうろついているとスタッフを発見。早速原くんを呼び寄せスタッフのいた場所まで行ってみる。辿り着いた広場にクイズのセットが設置されているが、まだ高校生の姿はない。2人は早速見やすい場所を確保し、話をしながら待機する。公園の端を見ると明らかに我々と同じ目的の輩が何人かいる。程なくして挑戦者がやってきて、いろいろな準備を経て準決勝の開始である。

★準決勝 九州の悪夢再来か!?★

★企画倒れ? な決勝★
これがドキドキダーツだ!

★運&技 大王決定戦★
これが運大王ダーツだ!

★エピローグ イーハトーヴを去って…★
 新幹線に乗ると、車窓から景色を見ながら2人で話をする。そのあとはそれぞれが持って来ていた暇つぶし用のCDを聴く事に。原くんが持参したCDを見せて貰うと桜井智のものが多い。私はというと、買ったばかりでまだ袋に入れたままのものが1枚だけ。「私の属性は…」と言って袋から取り出したのは金月真美のニューアルバム『サマーブレイク』。原くんは分かってくれたようだ。私も持参したCDプレーヤーに入れて聴き始めるが、すぐにやめて話を続けた。今はその方がずっと楽しいから…。どんな事を話したか…疲労困憊の中その時々の気分の赴くままに話したので今となってはよく覚えていないが、上に書いたような声優談義に花を咲かせていたような気がする。大宮の辺りで打ち上げ花火が見えて感慨し、気がつくともう東京に着いていた。原くんの方は東海道線の快速に乗って帰路へ。私もついていこうと思ったがその列車は横浜駅では停まらないのでここで別れることにし、自分は横須賀線に乗って帰路についた。

 家に帰ったら夕食や風呂などいつもと変わらぬ生活パターン。そして夜遅くにはネットサーフィンをして(疲れているはずなのに眠気が無かった)どこだったかのチャットルームに入ると、別れたばかりの原くんと岡山朝日高校の小堀裕也くんがいた。しばらくチャットして、夜1時過ぎには寝る。だが、翌朝起きて時計を見れば9時半。遅刻だーーーーー!! 母親によると朝起こしに来ても「今日は仕事休み」とか言ってたらしく、疲れ過ぎて完全に寝ボケていたようだった。結局3時間遅れで午後から出社。でも怒られた記憶はない(冒頭で書いたように、簡単に代えがきく職場だからか)。さぁ、いよいよ残すは近畿大会。この新システムの前に東大寺学園がどうなるか見ものである。



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