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4. ミラーシフト 2秒角以内改造


さわりは用語について

 ミラーシフトと言ってもミラーがシフトしているわけではありません。
 シフト(縦横にずれる)のはアイピースから覗いた視野であって、
 ミラーはチルト(傾く)しているのです。これが一般にいうミラーシフトです。
 視野が縦横に移動する現象は、鏡筒の首振りや架台のネジレでも、
 結果として見た目は同様のことが起こります。
 対策として3つの処置をほどこして、ベストコンディションで2秒角以内の
 シフト量
になりました。
   

処方箋1  潤滑油の交換

 摘みを操作して結果的にシフトの原因となるブレが生じるのは1と6です。
 6は鏡筒のブレです。弱い赤導儀や貧弱な三脚を使用していると、
 鏡筒に軽く触れただけで数十秒角の視野シフトが起こります。
 充分頑丈な架台を使うようにしましょう。

 1はミラーをスライドさせる都合上、必要な隙間です。
 滑らかに滑らせることができる最小限の隙間であるのが理想ですが、
 製造元にゆだねるしかありません。
 ここにはグリースが塗ってありますが、グリースはスライドを重くします。
 スライドが重いと、より大きな力で摘みを操作せねばならず、
 ミラーを傾ける方向にも大きな力が働いてしまいます。
 また、余った力は鏡筒をブラすことに働いてしまいます。


 私はスプレー式のシリコン潤滑油を吹きかけています。
 サラッとしていて粘り気はありません。軽く滑るようになりました。
 一方、合焦装置ベアリング部には、粘りけのあるグリースを使用しています。
 ここには単位面積あたり大きな荷重がかかりますから、摩耗を防ぐ意味と
 後で述べる改造において都合がいいからです。

処方箋2  ミラーを吊る

 ノーマルのシュミカセはミラーを押し上げるときに重力に逆らうため
 摘みの回転が重くなります。 
 逆に引き下げるときには軽く回転します。
 合焦軸(A)はミラーの片側に付いていますので、ミラーが傾く(3)こと
 になります。
 力点支点作用点と力量を考察してみてください。

 例えば、バランスのとれていない赤導儀をクラッチフリーにして
 手で回してみます。
 回すのが重い方に回す場合は大きな力が必要なのはもちろん、
 回すのが軽い方に回した場合はそれを止めるときに大きな力が
 必要になります。 
 バランスの正しくとれた赤導儀はどちら方向にも少ない力で軽く回ります。

 シュミカセだと、大きな力がかかる瞬間と、大きな力から開放される瞬間
 にミラーは傾こうとするわけです。
 重いほうに回すときも、軽いほうに回すときもミラーは傾くわけです。

 そこで、ミラーをゴムで吊して、宙に浮いた状態にしました。
 A軸には重力はかからず、押し上げるときにも軽く回るようにしました。

 適当な金具でアーム(灰色)を伸ばし、太めの輪ゴム数本(緑色)で
 バランスをとります。
 当然、鏡筒の仰角で荷重が変わります、
 また、ミラーの繰り出し量でもかわります。
 自分のよく使う仰角&ミラー位置で最適に調整します。
 私の場合、仰角70度ぐらいでバランスがとれた状態にしてあります。
 ですから、水平方向を向けると、引き下げるときのほうが摘みが重くなります。
   


処方箋3  アソビを無くする 逆転発想

 次にドローチューブやベアリング部のアソビを少なくします
 ベアリングカバーをネジ留めするときに、
 わざとノブを持って右あるいは左に傾けて固定します。

 合焦軸にも横方向の力が加わり、合焦軸は傾こうとすることでしょう。
 そしてその力は主鏡まで伝わり、主鏡を傾けます。
 このことで、バッフルチューブのアソビも改善されます。
 つまり、主鏡がいつも一定方向に傾いた状態で使用することになります。
 右に左に傾いて困るなら、最初っからどちらかに傾けて使えばいいのだ!
 これによってドローチューブやベアリング部のアソビが詰まって
 ノブの回転が固くなります。
 何回か試して、回転が固くなりすぎず、シフト量が少なくなるよう調整します。

 私のC8の現況は、鏡が上部にあるときにノブの回転が軽く、
 下部にあるときに回転が重くなります。 
 これは、合焦軸がまっすぐ突出していないために合焦部が詰まってくるため
 と思いますが、これはこれで良く、このことはバッフルチューブの隙間を無くす
 ことに役立っていると考えています。
 あと、ピントノブをクルクルと端から端まで回してからピント合わせをすると、
 潤滑油やグリースの状態が良くなるらしく、まったくミラーシフトを感じません

処方箋4  微動ピントノブ
 標準のピントノブは小さく、回転が重い場合は特に、微調整が難しい
 ことがあります。 
 高倍率観測ですと、ノブを摘むだけで手の震えが伝わり、
 像が動き回ってピント合わせを難しくします。
 ノブを摘む行為は、回転力の他にも上下左右に押したり、
 引っぱったり押し込んだりと、余計な力を加えていることになります。


 そこで、ノブを摘まないでよいように改造しましょう。
 ノブにタップを切って、3pほどのビスを立てます
 ビスを指一本でやさしく押すようにしてピント合わせします。
 指一本でクルクルクルッと軽々と回転します。
 操作が早く、震えが無く、微調整もしやすい、便利ですよ。
   



 超格安改造でミラーシフト2秒角以内が実現しました。
 根気よく調整に時間をかけられるかたはお試しあれ。


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