Obunsam

第1章 植民惑星メロア

 第1節  シティ

太陽系第3惑星の地球から離れること遙か彼方。惑星メロアへの地球からの植民地として人類の移住計画が始まってすでに1世紀が過ぎようとしていた。
急速な温暖化や環境破壊により生態系が破壊しつくされた地球を見捨てた人類は、宇宙の様々な星々に新天地を求めて旅立っていた。惑星メロアはその
一つに過ぎない。1年間(この太陽系での公転周期)で雨の降らない地域が90%を越える異常なまでの乾燥した気候は一見、人間が住むには決して適して
はいないと思われたが、無尽蔵とも言える鉱物資源を持つこの惑星は囚人たちに対する戒めの強制労働にはもっとも最適な環境であると言えるかもしれない。
この地球からもっとも離れた植民地惑星は