ご質問:マウスピース矯正とは(インビザラインも同じ)


お答え  

そもそものマウスピースの始まりから。

1)アメリカの学生さんが、ブラケットによる歯科矯正治療を終えて、リテーナー(保定装置、後戻り防止装置)の使用をサボり、歯並びが悪い状態に戻ってしましました。

2)再度ブラケット付けるのが嫌だった学生さんは、ブラケットを外す時に受け取っていたと「トゥース・ポジショナー(Tooth Positioner)=現代のマウスピース」を使ってみたところ、歯並びがキレイになりました。

3)そこで、「これは商売になる!」と言うことで、マウスピース矯正の会社を始めたのでした。

 

以上がはじまりはじまり、です。簡単にまとめますと、

1)歯科医師でも無い素人さんが、

2)後戻りの原因の分析や対処法をクリアにしたわけでのなく、

始めた方法です。

 デメリットを上げておきます。最悪の場合、一生ポジショナーを使わなくてはいけない状態になります。(マウスピース矯正ではそういう症例は現実に多いです。)

 

 後戻りが一番少ないのは,チャンと診断してマルチブラケット法で治療した場合だけです。歯を三次元的にならべることができる唯一の方法だからです。これ以外の方法は、治療精度が落ちます。マウスピース矯正では、歯を三次元的に動かすことは不可能ですから、装置をやめれば戻ります。歯冠(歯の見える部分)だけキレイに並べるのは簡単ですが、必ず後戻りします。

 

※下の写真は、ブラケットで治療後リテーナーを1年使用し、リテーナー外してなにもしていない30年以上経過している症例です。

Longterm2Longterm1

Longterm3

 私は、歯科矯正で歯学博士は持ってます。大学の歯科矯正学教室に10年近く在籍し、歯科矯正治療だけを40年ほど続けております。マウスピース矯正で治療可能かどうかは見ればわかります。少なくとも、日本矯正歯科学会認定医ぐらいを持っている歯科医に相談してください。

 


| Q&Aのコーナーに戻る | ホームに戻る |