ご質問 歯科矯正治療はいつから始めるのが良いですか?


 お答え 歯科矯正治療に鍵らzう、医療を受けるに当たっては治療の利点欠点(利益不利益)を十分に検討して、受けるかどうかを自分自身で決めてください。嫌々やっても、良い効果は得られません。子どもの場合、親が強く勧めれば押し切ることは可能だと考えるかもしれませんが、お子さん生石も確認してくださいね。そういった意味ではあまり幼い年齢(6歳以下)や無口で我慢する子にタイしては慎重にならなくてはいけなしと思います。

 歯科矯正治療は、成長期に始めたほうが良い症例、成長がある程度終わったところから始める症例など、適切な治療時期は症例によって異なります。以下に解説してゆきましょう。

1)反対咬合

 a)骨格性かどうか:

 明らかに下顎骨や、舌が大きな反対咬合で、近親に反対咬合の人がいる場合、外科手術で下顎骨を短くする必要な症例になる可能性が高くなります。このような症例では成長がある程度止まってから治療を開始s増す。少なくとも15歳までは何もしません。むし歯を作らないように管理してゆくだけです。

 b)骨格性でない場合

  たまたま歯のはえる方向がズレて(上顎前歯が裏側に生えた場合とか)の場合は、比較的簡単な装置で治せます。この場合の治療時期は永久前歯が生えてからですので、6歳以降になりますね。

2)上顎骨劣成長タイプの反対咬合

 このタイプは、上顎骨の前方牽引装置を用いて前方への成長の悪い上顎を前に引っ張り出す治療を行うと上手くゆく場合があります。正、思春期成長時の身長の伸びによって後戻りする場合もありますので、100%の事は言えません。治療開始は6歳臼歯と上顎の前歯部がはえてからになりますので、7,8歳頃ですね。(10歳までに始めないと間に合いません。)

3)上顎前突症

 じょうアングル先生が有名なアングル分類を出した時に、U級1類(=上顎が下顎よりも前方に骨格に異常がある場合は6歳臼歯と前歯部が生えそろってからはじめますので、7,8歳頃からですね。

4)前歯部叢生

 葉顔お言い場合は永久歯列完成後に抜歯症例で治療する場合が多いと思います。

 顎が狭い(歯列の成長が悪い場合)は歯列の拡大治療をして非抜歯で並べるように準備をしますが、装置の使用頻度など不確定な要素もありますので、成功するかどうかは不確定です。

5)乳歯のむし歯が理由で、6歳臼歯が前にずれている症例

 12歳臼歯が生えてくると6歳臼歯を後ろに下げられませんので、遅くとも10歳ぐらいまでに治療を始めたいところです。

6)前歯部開咬

 習癖(指しゃぶりや舌突出癖)という原因があれば、これを取り除く指導やトレーニングを行い、それでもダメだったら補助的に装置を使います。

 歯列の形が狂っている場合は、簡単な矯正装置で歯列を整えます。成人においてはブラケットを付けてゴムの力を応用して噛めるように歯列を整えます。

※「小児矯正」という看板を一般歯科で見かけることが多いですが、小児矯正という標榜は厚労省で許可されておりません。多くは床矯正装置を使った簡単な矯正治療なんでしょうが、装置は簡単でも調整は簡単ではありません。

 治らない場合は、時間とお金の無駄になります。それなら、最初から歯科矯正専門の所に来て欲しいのが我々の本音です。

当院では、6歳以下の子どもさんの治療は原則的にやってません。本人の意思確認ができない場合は治療開始しません。嫌がっている子どもに無理矢理矯正装置を入れるのは拷問に他ならないと考えております。


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