ご質問 なぜ矯正治療は健康保険適用でないのか


 お答え ヨーロッパの何カ国では、歯科矯正治療は健康保険ができようになります。アメリカ合衆国では健康保険制度はありませんが、医療保険会社の一部では歯科矯正治療に保険適用が行われております。

 日本では、国民皆保険なんですが、保険適用になるのは、「病気になった人」だけです。昨日咳が出て熱があったとしても、今日ピンピンなら健康保険は適用されません。また、荒涼床が「こっちは病気、そっちはびょうきでない。」と決めておりまして、癌や肺炎は病気ですが、歯並びの悪いンのは病気ではない、と決めているのです。もし、明日、厚労省が「風邪は病気ではない!」と決めれば、風邪は健康保険適用にならなくなります。

 そういう制度(システム)なんです。

 歯並びでも、骨格性の不正咬合(骨格性反対咬合、骨格性上顎前突、顎変形症など)は、健康保険が適用されます。また、進学校が列に起因した不正咬合のしかきょうせ治療も健康保険適用となります。

 「学校歯科健診で、不正咬合を指摘するのだから、歯科矯正治療も健康保険適用になるべきだ。」という、ご意見も多くありますが、厚労省がウンと言わない限り、健康保険適用にはなりません。

 高齢者が増えて、医療費がどんどん増大している現在、若者の歯科矯正治療にお金が回ってくるとは、とても考えられません。

 申し訳ありませんが、私の力では何ともなりません。
 


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