ご質問 お医者さん選びの注意点などあれば

  教えてください。(患者さんから見た場合)


お答え これは、難しいですね。私も教えて欲しい。(^^;

 例えば、私が自分の子供を皮膚科に連れて行った場合、診断(治療の方法、薬剤の選定)の説明を聞き、その後の治癒の具合を加味して、もう一度行くかどうか決めます。つまり、自分の医学知識、担当医の診断力やポリシー(診療に対する姿勢)で決めるわけです。あたりまえですが、治らないところには行きません。

  また、世の中には「専門医」という医者が存在しております。例えば、のどが痛い時に、整形外科に行く人はおりませんね。「医者だから、同じだろう。」なんて、乱暴なことは言いませんよね。

 矯正専門医を選ぶのなら、患者さん(もしくは保護者)が自分なりに勉強して知識を蓄え、担当医との相談の中から、診断力やポリシーを感じ取ってください。技術力も大事ですが、人柄も大事です。歯科矯正治療は長い付き合いになりますので、嫌な人と付き合うのは苦痛になりますよね。

 歯科矯正治療の技術レベルは、ピンキリです。大学出立ての1年目からベテランまでいます。ベテランが良いかというと、老眼で良く目が見えなかったりします。大学の医局で研修した人でも、いろいろです。私立大学に多いですが、2年間見学し、数人の患者さんを診ただけの人だっています。講習会を数回受けただけで、歯科矯正の看板を出している人もおります。もっとすごいのは何ら専門教育を受けていたないのに、恥ずかしげもなく看板を上げている人もおります。

 週に1回とか、月に1回、矯正専門医(多くは、大学の研修医)がアルバイトで来ている所もありますが、もし装置が壊れた時にはすぐに対応できません。また、アルバイトの治療はレベルが落ちます。月に1回の限られた時間に、決められた人数を診るというのは、余裕のない治療になってしまう危険性大です。また、大学から来ている場合、大学を辞めるときには、担当医が変わってしまいます。担当医は一人で、最後まで診てもらうのが一番良いと思います。責任の所在も明らかですし。(だから、一生懸命治すわけです。)


 まずは、相談(3000〜5000円ぐらいかかる)に行かれてください。電話等で予約してからですね。相談の時には、

1)現在の状態

2)どうしてそうなったのか?

3)治さないでいた場合、将来どういった不都合が予想されるか?

4)具体的な治療方法は?

5)料金はいくらぐらいか?

6)予後はどうか? 矯正治療によって生じる不都合はないのか?
などをしっかり聞いてきてください。患者さんは、上記の1から6のことについて、必ず担当医の言葉を聞き、納得されてから、治療をするかどうか決めてください。わからないことについては、しっかりと質問してください。ごまかしたり、ちゃんと答えない場合は、担当医の知識不足、技術不足を疑っても良いと思います。


 患者さんは医者を選べるのですから、十分吟味して担当医を選んでください。


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