ご質問 ブラケット(ブレース)を使用した歯列矯正の治療の流れ
お答え
ブラケットBracket(または、ブレースBrace)を歯に付けて、歯を動かしてゆく方法は1900年代の初頭にD.H.Angleというアメリカの人が考えついたものです。
それから、およそ100年が経ち、いろいろなテクニックが考え出されておりますが、基本的には、アングル先生の発想からは飛び出していないのでありますね。
それでは、実際の治療の進行を順に説明してゆきましょう。大きく分けて、下に示すように4段階あります。治療期間は、大体各段階が半年ほどかかかり、全体で約2年となります。
なお、これは、歯を動かす期間であり、保定観察の期間は含まれておりません。
1.最初の状態
前歯部叢生と上顎前突の両方を持った患者さんです。
2.レベリング
最初の仕事は、全部の歯を一列に並べることです。これを、専門用語でレベリング(歯列の標準化)といいます。細く柔らかい針金から始めます。上と下の針金が平行になってくれば、この段階は終了です。
2.キャナイン・リトラクション(犬歯の後方移動)
バネやゴムなどを使って、犬歯を後ろに下げてゆきます。犬歯は歯の根っこが長いので、これだけに集中して行います。
3.アンテリオール・リトラクション(前歯の後方移動)
前歯を四本まとめて後ろに下げて行きます。ワイヤーに曲げを入れたり、ゴムを使ったりして行います。
4.仕上げ
装置をはずす前に、微調整をして仕上げます。
5.できあがり
はい、できあがりです。(^^)v
6.保定観察
装置を外した後に起こる「後戻り」を防止するために、リテーナーという装置を使います。(上の写真で、針金が見えておりますね。)
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