ご質問 食後すぐに歯を磨くヤツは大馬鹿者か?


お答え    う蝕(虫歯)がどうしてできるか、という研究においてStephanという人は、砂糖水を口に含んだ後の口の中のPH(ペーハー)の変化を調べました。唾液には緩衝能といって、虫歯菌(ミュータンス菌)が砂糖を食べることによって作られる酸を中和するはたらきがありますので、このようなPHの変化が現れます。

PH(ペーハー)・・・酸性、アルカリ性を数字で表す方法。PH=7が中性で、それよりも数字が大きければアルカリ性で、小さければ酸性を表します。PH=5なら酸性ですね。

☆上の図の見方 

 食物を食べると、砂糖を栄養(えさ)にしてミュータンス菌など口腔内微生物が酸を作ります。これにより、口の中が酸性になってゆきます。

 すると、脱灰といって、歯からカルシウムやリンが抜け出てゆきます。

 その後で唾液の緩衝能でアルカリ性に戻ってきて、再石灰化(カルシウムやリンの沈着)が起こります。


☆では、どうすれば良いか? 

 まず、脱灰が起こらないように食後すぐに歯磨きするのは正しいわけです。ミュータンス菌のえさになるものを減らして、脱灰の時間を少なくするのも有効です。悪くしてから(脱灰してから)治す必要は全くないわけです。悪くしないのが(脱灰しないのが)最善なのは当たり前のことですよね。

 ミュータンス菌は、菌体外多糖というネバネバの物質を作って、歯にくっつくきます。(歯垢を指にとってみれば、このネバネバがわかります。) このネバネバという鎧(よろい)を着て、ミュータンス菌は歯を溶かすわけです。この鎧(よろい)を壊すためには、歯磨きが絶対に必要です。(酵素なんぞでは、簡単に破壊できない。)

 もうひとつ。」口の中の病気は虫歯だけではなく、歯周病(歯槽膿漏)もありますが、この病気の予防治療のためには食べかすを栄養にしてばい菌が増える前に、取り去るのが有効です。歯周病の治療の第一歩が歯磨きであることを否定する歯科医はいないはずです。


まとめ

 「食後すぐに歯を磨くヤツは大馬鹿者!」と言ってる司会者のほうが大馬鹿者ですね。(苦笑)

 「ミュータント菌」という単語も何度か絶叫しておりましたが、「ストレプトコッカス・ミュータンス」ですね。

 gooの国語辞典で調べておきました。

 ミュータント [mutant] ⇒ 突然変異体(とつぜんへんいたい)

で、

 とつぜん-へんいたい 【突然変異体】 突然変異が形質的な変化として現れている個体や細胞・ウイルスをいう。突然変異を起こした遺伝子自体をいうこともある。ミュータント。

ということです。語源は同じかもしれませんけど、Mutans菌は「ミュータンス」としか読めないけどな。

 あと、キシリトールの宣伝もしてましたけど、あのガムやキャンディーは高すぎます。商業ベースにのってしまっているだけで、宣伝ほどの虫歯予防効果は?(ハテナ)です。→「キシリトールのうそ・ほんと」というHP(http://www.sm.rim.or.jp/~ny01-jtf/letter/xyli/xyli.html)があります。一度ご覧になってください。

 審美歯科の手術後の方が出演しておられましたが、あの手の手術特有の顔ですし、前歯は人工物が入ってました。状態としては、?(ハテナ)です。


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