ご質問:醜いあひるの子」の時期


お答え  小鳥の時は醜いあひるの子だったけど、成長したら白鳥だった、という物語がありましたね。外国の矯正の教科書には、「Ugly Duckling Stage」という名前で載っています。歯列の発育段階でよく見られる正常像です。つまり、場合によっては、矯正治療の必要がないわけです。

 

 前歯(中切歯)がカタカナの「ハ」の字のようにはえてきました。よく見ると2番目(側切歯)も外を向いてます。

 レントゲン写真をとってみると、上の写真のようになってます。

 歯のはえる場所があり、中切歯、側切歯、犬歯の位置が前後的にズレていなければ、放っておいても、犬歯が萌出してくる時に、外側からうま〜く押して、中切歯間の隙間が自動的に締まります。(図の矢印を見て下さい。)

 この患者さんの場合、下の写真のように出っ歯(上顎前突)の治療はしましたけど、上顎前歯の隙間の治療は積極的にしませんでした。犬歯がはえるまでは、前歯の隙間の状況は確定しないのです。(つまり、「治療が必要であるかどうか、決められない。」ということです。) 上唇小帯など、他の要因がある場合もあります。(参照→すきっぱ、と上唇小帯について この場合は、歯科矯正治療以前に原因の除去を行います。

 


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