舌の機能が正常に発達していない症例を治療

症例:前歯のかみ合わせが浅い、上下の歯列弓がV字型、右側第一大臼歯に交叉咬合あり。

 嚥下時に臼歯部は噛まず、舌は前歯におしつける。(正しい成人型の嚥下ではない。)歯列弓の側方への成長が足りないので、前歯部叢生になっている。上下側切歯の萌出余地も足りませんね。

 この段階で放置すれば、永久歯列では抜歯して歯をならべることになるでしょう。身体の成長と同じく、うまく育ててあげれば、歯を抜かなくてもきれいにならんで、しっかり噛める歯並びを獲得することができる例です。

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下顎歯列の形がV字型であり、舌の形と全く違いますから、「これは、おかしい。」と、考えるわけです。

※下顎には装置を入れてません。上顎のみ,装置を付けております。

☆治療のポイント

 上顎へのアタックのみですが、舌が口蓋に付けられるようになると、下顎歯列にも適正な力がかかり、自然と広がってゆくのがわかります。舌の機能を治すには、形(舌の容れ物)にもふれないと無理でしょう。このような症例を治療するには、歯科矯正治療が有効だと思われますが、現行の医療保険制度では適用外となってます。

 今回の保険改正で口腔機能の発達不全が健康保険に導入されましたが、歯科矯正治療(保険適用外)をしないで、治療を完遂するのは難しいでしょう。

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