ぎいちの戯言 その7:歯牙漂白
歯牙漂白というものがあります。歯を白く見せたいというのは、美の追究のひとつでもあります。一般的に言って、乳歯は白く、永久歯でも若い方が白い状態です。歳をとるにつれて暗くなってゆくのが普通です。また、虫歯や事故で歯髄(歯の中の神経と血管)を取り除いてしまうと、白さが失われてゆきます。歯の種類ですと、犬歯は黒っぽく見えるものです。理屈としては、歯の厚みがあるから、色が暗っぽくなるわけです。
歯牙漂白に使われる薬は、過酸化尿素というものです。過酸化水素の友達みたいな薬品です。歯の表面のエナメル質は99.7%がハイドロキシアパタイトという酸には弱いですが、他のものには比較的安定な物資でできております。このため過酸化尿素では歯の中の汚れの色素を抜くことはできません。(服の染み抜きみたいにはゆかないわけです。) 原理的には歯の表面をザラザラにして、光が乱反射することにより、白っぽくみせるだけです。最近よく聞かれる「再石灰化」により、だいたい3週間ぐらいで元の状態に戻ります。
こんなので、数万円も頂くのは申し訳ないので、私の所ではやってません。
なお、過酸化尿素は歯肉に対する発癌性が認められておりますから、この点からもお勧めしません。
結婚式のためなど、短期の効果で良いという場合は、利用されてもOKだと思います。