ぎいちの戯言 その20:他医で...
「他医では、取り外しのできる装置で治せると言われたのですが....。」
と、初診相談で言われてることがあります。多くの場合これは矯正専門医の意見ではありません。三次元的に思い通りの位置に歯を動かすのであれば、ブラケットをつけます。拡大装置も確実性を求めるのであれば、固定式です。
取り外しのできる装置(可撤式矯正装置)は一見楽なように感じるかもしれませんが、治療の確実性が落ちます。まあ、ドクターサイドから見れば、「使わなかったから治らなかったんだね。」と納得させるのに一番楽な方法なのですが。
一般歯科医(矯正専門医でない)が、治療の確実性を考えず、責任の所在を患者さんに押しつけ、一応矯正治療のまねごとをするには、「取り外しのできる装置」は非常に便利です。そして、歯科矯正という自費(保険適応でない)のお金がもらえます。
治療のレベルはいろいろです。診療行為や矯正器具の材料代は同じでも、「治った」という成功報酬がもらえるかどうかの差なんでしょうね。