ぎいちの戯言 その21:なんで...


 「なんで、こんな所でやって(開業して)いるの?」

 昨日、尋ねてきた大学の後輩に言われました。なんで、駅前でやらないの?という意味だと思います。

 交通の便の良い所で、大々的にやる方法もあるんですが、自分のスタイルは守れないと思います。テナント料の支払いひとつにしても現在の3倍以上を覚悟しなくてはなりません。患者さんがたくさん来すぎたら、1時間に一人なんていう治療はできなくなります。実のところ、あまり儲けは考えていないんです。夕方暗くなったら働きたくないし、日曜日もしっかりと休みたい。親に無理矢理連れてこられたような子供さんには、「嫌なら、やらなくてもいいんだよ。」と、帰しちゃいますし。(カミさんには怒られますが。)

 稼ぐつもりなら、最初っから駅前でやってますよ。 ま、ここで食えなくなったら、駅前に出ますよ。診療スタイルも変えなくてはいけませんけどね。せっかくいらした患者さんは、「絶対に逃がさへんで〜。」かな?

 前にもどこかで書きましたが、「アメリカのように自転車で来て帰るような、日常的な普通の歯科矯正治療になればいいな。」と、思ってます。

 これだけの車社会です。「駐車場がある。」というのも郊外型の良い点だと思ったんですけどねえ。ゴミゴミした駅前よりも気持ちは良いと思うんですが。

 ま、誤算なのは、歯科の保険点数が上がらないために、保険以外の歯科治療として一般開業医が矯正治療に手を出してきた点です。これは、全国的な傾向でもあるようです。保険治療での売り上げが落ちた分を矯正治療で補うわけですが、多くは東京や名古屋からの出稼ぎバイトです。バイトの仕事もたいしたことはないんですが、バイトならまだましな方で、臨床経験もない院長がやっていたりすると目も当てられません。


  ホームに戻る  | 戯言TOPへ戻る |