ぎいちの戯言 その26:おしゃぶりによる反対咬合の成立(予想)


 おしゃぶりの口の中での支えの部分が舌の上にあったら、つまり、舌が常におしゃぶりの下にあると、「低位舌」と呼ばれる状態になります。

 成人においては、舌は上顎前歯の裏側、歯ぐきの境目から5〜6ミリぐらい後方に軽く接しています。これが正常な状態です。

 乳児においては、おっぱいを飲む時に母親の乳首の下に、舌べろを入れます。おしゃぶりと同じく、低位舌の状態。この位置で、おっぱいを飲みますが、後述する「成人型の嚥下」とは異なり、蠕動運動のような「乳児型の嚥下」です。この嚥下の特徴は、鼻で呼吸しながら、おっぱいが飲めることです。欠点は、しゃべれないことです。

 オッパイを卒業すると、舌べろは挙がって正常な位置にゆき、ゴックンができる正常嚥下に変化します。ビールを飲みながら、鼻で呼吸できる大人はおりませんね。

 おしゃぶりの使用が長引くと、正常な嚥下(成熟型嚥下)の完成ができないか、遅くなる可能性が考えられます。また、低位舌ですから、下顎の中に舌が入った状態になり、下顎前歯を前に押し出すように作用するでしょう。

 オッパイをやめたら、おしゃぶりもやめた方がよいと思いますね。メーカーの出している注意書きの24ヶ月でも危ないかもしれませんよ。

 


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