HICCUPS ************************ GOOD HUMOUR/GDHR0001 |
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こなかりゆデビューアルバム。今までの日本のPOPSではなかったタイプの歌詞は矢野顕子、鈴木慶一らから賞賛されました。アルバムのキーワードでもある「ボーダーレス」感は子供のころアメリカで暮らしていたこと経験によるものでしょう。プロデューサーはこのアルバムのレーベルGOOD HUMOUR創設者でありBoy meet Girlのメンバー、尾上文氏。ミュージシャンにアシッド・ジャズのオルガントリオのMedeski-Martin & Wood、ギタリストにMark Ribotを迎えインディーズとは思えない完成度の高いアルバムに仕上がっています。 ミニチュア・バービー 「見られたくないのに見せたい」女の子の気持ちをバービー人形遊びになぞったオープニング・チューン。恋しているあなたにはいつも特別な私でいたいと思う。 シャックリ 普通ならば「縁側で茶柱を見つけた」となるところがりゆさんの手になると「芝生にスプリンクラーのある庭」になる。かわいいおばあちゃんの歌。シャックリは止まったのでしょうか? 37才のbaby ストアーライブの際、ゲストいらっしていた「サエキけんぞう」氏に「モデルがいるんですか?」と聞かれていた曲。そう言われるくらいリアルな子供っぷりの「37才のbaby」氏。この曲は2ndの「A Funny Egg」でも一部バックトラックを変えて歌われています。 しみじみ愛されています 愛されている気持ちをトツトツと歌った曲。ちなみに歌詞に出てくる「ウルトラマンエース」はシリーズ唯一「男と女」の2人によって変身できるヒーロー。意味深ですね。 わたしの傑作 おなかの赤ちゃんに聞かせてあげる/「表」にある楽しいことをいっぱい教えてあげる/「ここ」にはこんなにも楽しいことがあるのよ/おなかに耳をあててニコニコしているのは/わたしの傑作を共作でつくったひと。 夢見がち 子供のころの空想を歌詞にしたような作品。個人的には冒頭の"鼻をつまんでも/ただしっぽを振ってる"犬が2ndの「コロ」にダブってます。 エバンストンの夏 りゆさんは小学校はアメリカにいたそうです。その時の出来事が歌の元になっているそうです。ちなみに歌に出てくる「モニカ」も「時計を取った」子も「HICCUPS」のジャケットには写ってるそうです(ストアーライブの時に話していましたがどの子だったかは忘れてしまいました) |
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A Funny Egg ************************ POLYSTAR/PSCR-5607 |
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こなかりゆメジャー・レコード会社からのファーストアルバム(通算では2nd)。前作からの独特な視点は変わらず、さらに視野が広くなった内容はまさにメジャー級。ジャケットにあるような「まあるい地球を駆け巡り」つつ「ご近所感覚」を合わせ持った歌詞をサポートするのは前作同様マーク・リボ。プロデューサーも同じく尾上文氏を迎えまさにファミリーでハッピーな仕上がりです。 37才のbaby アルバム「HICCUPS」でも歌われているものの再演。エンディングが前作のものと多少違ってます。 おかしなタマゴ (home take) アルバムのタイトル・チューン。「宇宙人から見た地球」というモチーフをバックにこなかさんの「日本」の印象が歌われている「名作」。歌詞の鋭い視線がこなかさんのファニー・ボイスに乗って、こんなにもせつない曲に仕上がってます。 おかえりなさい、うれしい 前曲の「グローバル」な視点から「ファミリー」への視線転換。日常のささやかな出来事がこんなにもハッピーであることを認識させられる曲。"あなたが服を着替えるとうれしい/電気を消して、しゃべるのがうれしい" こんな家ならはやく帰りたいですね。ところで、「シジミ」って? 空の下の天国 昼下がり/眠ってるあなたの寝顔を見ていたら昔聞いた天国の話を思い出した/あなたが起きたら聞かせよう/あなたなら微笑んで聞いていてくれると思うから/だからきっとここがわたしの天国 犬の気持ち Marc Ribot演奏のギターとミニ・ホーンのシンプルな構成の歌。タイトル通り犬の視点で書かれた歌はこれまでにない凶悪的なまでのカワイイさ!。個人的にはアルバムNo.1の曲です。コロのせつなげな表情が目に浮かぶようです。イメージとしてのコロは柴犬かなんかの雑種かな?(リトリバーとかのイメージじゃないんですよね) 夏がやってくる 過去と現在、未来をつないでいくLife music。前回のアルバムでもそうでしたが、ラストを飾る曲はこなかさんの幼いころのおもいでをモチーフにした作品のようです。ここでは異国の地で言葉の通じない母親のスカートの後ろからおずおずと世間を見ているこなかさんの姿を歌った歌詞がとっても新鮮です。印象的なホーン・アレンジは「奇蹟と退屈」でもアレンジを担当した菊地成孔氏。 おかしなタマゴ reprise。 "home take"のバージョンよりもアンビエント色の強い仕上がりです。 |
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OOPS! ************************ POLYSTAR/PSCR-5652 |
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彼女の第2の故郷ともいえるNYでのレコーディングによる3rdアルバム。ここでの彼女はおそらく日本にいるよりイキイキしているのでしょう、CDのブックレットの写真や、何よりも収められている音を聞くとそのようすがよくわかります。今回のアルバムで日本のポップスとしては歌詞の内容、歌唱法といい「唯一無二」の存在であることを改めて確認させられます。プロデューサーは尾上文氏、プレーヤーにマーク・リボなど彼女のデビュー・アルバムからの「ファミリー」によるサポートを受け「こなかワールド」ともいえる彼女独自の世界が繰り広げられています。 SPACE IS A BIG ◯ オープニング・ナンバーはすでにライブなどで披露されている、フリージャズ色の強い曲。NYの名ミュージシャンによる演奏はアドリブによるセッションのよう。歌詞の最後ではいろんな人達の「宇宙って?」という問いの答えが出てきます。「ところであなたにとっての宇宙って?」 3910 INDEPENDENCE Ave. ゆったりとしたリズムで歌われるNYのイメージ。さまざまな人が行交う大通りをマン・ウォチングしながら歩くこなかさんの姿が見えます。「常識は人を小さくする。同じ生きるならスケールはでかく愛情太く、ウエスト細く。」は今アルバム1の名言。 あららら、あららら 「自分では小さいころから変わってないつもりなのに、いつのまにか気付くと周りから自分を見る目(立場)が変わってきた」そんな気持ちを歌った曲。特に後半の「あららら」という言葉とともに自分のポジションが転換していく詞が愉快。 MISHY-MUSHY アシッド感漂うメロディーと詞。まるでインナースペースを旅しているみたいなイメージです。特に「mishy-mushy・・・・」とリフレインされるところではグルグルと回りながらとんでゆくかんじ。ライブでは間奏のこなかさんのアラビック風な振りも印象的な曲です。 長生きしよう 江戸屋百歌撰の97年版に収録されている曲の再演。シンプルだった前回の演奏に対してNYのミュージシャンの回答は"BRAZILIAN BREEZE"。ヴァイヴの音も涼しげなアレンジはレコーディングを行っていたNYの初夏の香りでしょうか?。meet GARY McFARLANDな曲。 A WALK Walking bassのリズムも軽やかに地球の回るスピードで展開。Fishmansのアルバムになぞれば「宇宙・アメリカ・NY」的発想?。そこには街の公園の芝生の上から地球の動く音を聞き、宇宙へ思いをはせるこなかさんの視線を感じます。 |
Hokey Dokey ************************ POLYSTAR/PSCR-5675 |
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アルバム・コンセプトを「SF・カントリー」とした4thアルバム。おなじみのNYのアーチスト達とファンク〜ディキシーランドまで幅広いジャンルの曲で繰り広げられるキュートな世界。至福であるがゆえ短い22分20秒。前作同様のConcorde Graphicsによるジャケットも素敵。アルバム・タイトルの『Hokey・Dokey』はこなかさんが子供の頃、「O.K」と言う意味の「okey-dokey」という言葉を聞き違えて「Hokey・Dokey」だと思っていたところからきたタイトルだそうです。 おばあちゃんは女の子 名手Marc Ribotによるカントリー・タッチのスライド・ギターの音色も軽やかな曲はブックレットのアメリカの公園の風景そのもの。このおばあちゃんはこなかさんの理想のおばあちゃん像なのでしょうか?。こなかさん自身によるスキャット・コーラスとホーン・アレンジも素敵な「湿度0%」なメロディー。 赤ちゃん、火星へ行く 今回のアルバムのSFサイドの曲。毎回披露されるこなかさんのユニークなイメージはついに宇宙空間まで広がりました。今までにないファンキー・ビートにのせて展開するメロディーはまさにスペイシー。歌詞の試験管Babyの両親は映画「マリリンとアインシュタイン」からインスパイアー?。 HYSTERIC BABY ハモンド・オルガンのメローなメロディーによるスウィート・ソウル。きまぐれでわがままで甘えん坊な子猫の気持ちの歌。以前の「犬の気持ち」もそうでしたが動物の視点の歌を歌うときのこなかさんはいつも愛しさであふれています。 すきよ とっても静かな曲。心臓の鼓動のようなベースとわずかな効果音によるアンビエントなメロディー。それだけに「すきよ」の言葉がスーっとしみこんできます。 THE CAROL BURNETT SHOW 今回のアルバムのカントリーサイドの曲はライヴで既におなじみの曲。バンジョーやホーンといった「50'sアメリカ南部」を取り入れたノスタルジーあふれるメロディー。最初の記憶がテレビ・プログラムという、 テレビジョン・エイジの為の曲。 |
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BULLSHIT ************************ POLYSTAR/PSCR-5741 |
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初のマキシ・シングルは前回の「SF・カントリー」の進化系。NY IFFM(NY-INDEPENDENT FEAUTRE FILM MARKET)のテーマ曲を含む3曲入り。ジャケットは今までのConcorde Graphicsからプロデューサーである尾上文氏とこなかさんの共同制作によるものに。 BULLSHIT ブルースハープにからむベースの音色もグルーヴィーな最新型の自宅録音によるSFカントリー。日本語と英語のミクスチャーされた歌詞をラップとも違う歌いまわしをするこの歌は、こなかさんONE AND ONLYのもの。虚構と現実、フィクションとノンフィクションがごちゃまぜになった歌詞で「人生は不条理」と歌い、けれども「人間が大好き」としめるところにこなかさんのパーソナルがみえるような気がします。NYIFFMのテーマ曲。 Grandma is a girl 「おばあちゃんは女の子」の英語ヴァージョン。「HICCUPS(シャックリ)」もそうでしたが、こなかさんの曲は日本語で歌うのと英語で歌うのでは印象をがらりと変わります。この曲もその好例。曲間に入るフェイクの入れ方も効果的でこの曲のもつ良さを再確認。それゆえ映画「flushed」のエンディングテーマ曲に選ばれたのでしょう。今のところ予告編でしか見ていないのですがそのマッチングは素晴しく映画の雰囲気にピッタリでした。 すきよ 大阪心斎橋クラブクアトロでのライヴ音源を収録。当日のライヴでの「すきよ」の演奏はこの曲のさまざまなアレンジのなかでも名演奏とされていた曲で、当日ライヴで見ていた人はCD化を望んでいた音源です。アンビエントで即興音楽のような演奏の中からひとすじのメロディーを紡ぐこなかさんの歌声。それが次第に一点に集約されるようにこなかさんの歌に追随してゆくように集まってゆき、しずかにエンディングを向かえます。 |
やっぱり女の方がいいや ************************ POLYSTAR/PSDR-6335 |
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初のSCDはWOWOWのオリジナルアニメーション「課長王子」のエンディング・テーマとライヴで評判だったシャックリの英語ヴァージョンのカップリング。 やっぱり女の方がいいや ドラムとベースのリズムもヒップな一曲。「男はわからん」といいながらも気になる様子が夏の海の情景をバックに繰り広げられる様はいままでにないSummerSong。フリースタイルのジャズとノイズが融合したメロディは98〜99年にかけて行ったライヴサーキットでのアクトからフィードバックされたスタイル?。 HICCUPS ライヴではすでにおなじみの『シャックリ』の英語ヴァージョンがようやく登場です。こなかさんはどちらが歌いやすいんでしょうね?。ここでは日本語詞と同じ内容に関わらず違和感のない、(というよりはこちらがオリジナルのように)所どころ日本語をミックスした歌いかた。これがこなかさんのスタイルに一番近いと思うのですがいかがでしょう。ライヴに来られないかた必聴!のトラック。 やっぱり女の方がいいや こなかさん初のインストルメント・ヴァージョン。この変幻自在のトラックであなたもこなかさんに。ただしかなり難易度高いです。 |
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Riyu's Album ************************ POLYSTAR/PSCR5847 |
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インディーズよりリリースされた「HICCUPS」から最新マキシの「BULL SHIT」までの楽曲を収録した初めてのフル・アルバム。 37才のbaby |
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