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失敗のほとんどは途中でやめたから
NO.BIZ01-08
虹色ビジネスサプリ <失敗は成功のもと>

◆失敗のほとんどは途中でやめたから

 物事がうまくいかない原因の多くは、持続性の欠如によるところが大きい。「企画が悪かった」とか「時代が悪かった」など  と人はよく言うが、そんなのはあとづけの理屈であり、言い訳に過ぎない。どんな立派な企画であれ、やり続けなければ実現  しません。途中でやめてしまえば、おしまい。失敗のほとんどは「途中でやめた」からです。思うように仕事がうまくいかな  い人は、中身ではなく「継続性」という側面から考えてみるといい。なぜ途中でやめるのか。障害にぶつかるからだろう。  人生の行く手は平坦ではありません。山あり谷ありが普通のこと。ひとつ峠を超えれば、次の峠が現れます。その時にどう考  えるかで、すべては決まってくるのです。多くの人は賢く考えようとする。だが賢く考えても、名案が浮かぶわけではありま  せん。むしろ賢い人ほど、分析的になって障害の大きさに気づく。障害はいつも予想よりも大きい。自分にそれを乗り越える  余力は残っていません。どこから見てもそう思える時、人は賢い判断として「やめること」を決断します。だが、この考えこ  そが、「下手の考え、休むに似たり」なのです。  そんな考え方でいたら、どんな仕事も継続は不可能になります。継続とは、一定の成果が上がるまでは余計なことは一切考え  ないで、障害があろうがなかろうが「やめない」ことなのである。物理的に不可能になってやめることはあっても、意識の上  ではやめない。これが継続ということです。賢く考えて「やめどき」と思える時は、決まって余力を残しているもの。では、  なぜやめてしまうのか。無意識にも試練を避けようとするからです。無意識の否定、これこそが継続を中断させる最大の敵な  のです。  例えば、東大受験を目指しながら、心の奥底ではダメだと思っている。だが、自分の表面の意識はそれに気づいていない。  なぜダメだと思っているかといえば、乗り越える試練がイヤだからだ。継続でいない人の心理とは、ほとんどこれです。能力  もあり、願望もあり、実行する気持ちも持っている。だが、行く手に立ちふさがる試練の辛さに耐えられない。だが、それは  試練というものの本質を理解していないからです。試練とはつらいものではない。辛いのは途中であって、試練の先にあるの  はつらさではないのです。そのことを知らない人が多すぎる。試練こそが最大の喜びなのです。その時は試練だが、目標を達  成すれば、一瞬にして喜びの一部になります。試練が大きければ大きいほど、喜びも大きい。「苦労が苦労でなくなる」とい  うのはこのことだ。  では、試練とどう付き合えばいいのか。物事をするのに、つらいと思わないことです。むしろ、楽しむ姿勢を持つこと。試練  を乗り越えないと楽しみが味わえないことは、山登りを思い出せばわかる。頂上の絶景は、登る試練あってこそ。とにかく決  めてことは、やり遂げるクセをつけることである。中途半端でやめる癖がつくと、すべてが中途半端で終わります。子供はや  りっぱなしのクセがある。好奇心が強すぎて、目移りするからです。大人になったら、それではダメ。あちらへ行きたくても  我慢する。気が進まない時は、楽しくやれる工夫をしてみてください。  「継続していれば、なんでもすごいことになる」   --------  竹内均  「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければ、それは成功になる」-------- 松下幸之助  仕事で失敗すれば会社に少なからぬ損を与える。かつ、失敗しても給料は払われ続ける。雇用側はそれだけのリスクをおかし  ているのである。「だから、失敗はできない」と考えるのではいけない。失敗してしまったら、その失敗を無駄にしないよう  に、失敗から最大限のものを学び取るという姿勢を持ちたい。二度と失敗はしない、とかたくなになる必要もない。二度目の  失敗からも最大限のものを学び取る。こうして失敗を次ステップに生かしていけば、失敗は失敗でなくなってしまうものだ。  私の経験から言っても、悩んだからといって、起ってしまったことが元に戻ったり、失敗が復元したりということはない。  くよくよするよりは、寝るが一番。翌朝起きたての冴えた頭で善後策を考えればいい。
 

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