NO.BIZ01-09 |
虹色ビジネスサプリ <失敗は成功のもと> |
◆成功したければ、失敗者の話を聞け
人はみんな、成功した人から教えを請うのが好きだ。何かで成功した人には、話を聞こうとする人が群がる。講演会は満員に
なる。成功者の一言半句に耳を澄ます。失敗者は誰も相手にしない。見捨てられたり、あざけりの対象にされる。よくて「お
かわいそうに」と、同情されるのが関の山。そのコントラストは、はっきりしている。このことは人間社会の自然な反応だか
ら、別段悪いとは思わないが、成功者の話は、しょせん後づけの理屈が多いことは知っておくべきだろう。成功者はいかに成
功したか。勤勉努力して成功した人もいれば、ちょっとしたチャンスを逃がさなかった機敏な人もいたり、降ってわいた幸運
で労せずして成功した人もいる。成功を山の頂上に例えれば、ルートはさまざまだが、成功者はともあれ頂上までたどり着け
た人たちである。
これに対して失敗者はというと、頂上まで登ることができなかった人たちだ。成功者の話は自分のたどったルートの話になる。
対して失敗者のそれは、頂上までたどり着けなかった点で共通項のある話になる。どちらが参考になるかと言えば、頂上にた
どり着けた成功者の話よりも、途中で挫折した失敗者の話のほうだろう。なぜなら、成功者の方法は固有だが、失敗者のそれ
には共通項が見られるからである。失敗した原因を知り、それを避ければ成功へとたどり着く確率は高くなる。成功したけれ
ば、失敗者の話こそ聞くべきだろう。
しかし、成功話から学んで成功にたどり着けた人がどれだけいるのだろうか。お金持ちの話にしても同じで、1億円儲けた人
の本を読んで、誰でも同じことができるのだろうか。私たちは失敗話にこそ耳を傾けたほうが良い。人間には他人の経験から
学ぶという能力があるからだ。では、成功者はまったく役に立たないのか。そんなことはない。成功話は元気がもらえる。
「よし、私もやってみよう」という気にさせてくれる。元気を出すには成功話・方法論を学ぶには、両方から学ぶのが良い。
◆結果の出せる人間になれ
ビジネスマンであれば、絶対に忘れてはいけないことがある。それは、どんな場合でも結果を出せということだ。プロセスよ
りもとことん結果を重んじるべきであり、結果が出せないビジネスマンは、ビジネスマンを名乗る資格がない。そう覚悟を決
めて、結果を出すことに邁進することだ。よく「働きやすい職場環がどうの…」と言う人がいるが、結果を出すためにそれが
必要なことだったとしても、それ自体は目的ではない。今の若い人は働く条件を先に挙げて、「こういう環境なら気持ちよく
働けます」と言うが、勘違いするなと言いたい。誰もあなたの気持ちなど優先していない。どんな条件下でも、結果を出せば
認められ、結果が出せなければ信用を無くす。この現実をきちんと見据えなければいけない。それがビジネス社会だ。成功者
は結果がすべてと心得ている。
自己啓発本などでは「大きな夢や目標を持て」と勧めているが、むやみに挑戦するよりは、まず目の前の課題を確実にこなす
癖をつけることだ。なぜなら、それができてはじめて結果を出したと言えるからだ。堅実に結果を出すことで、本当の実力が
身に付き、大きな夢に挑戦する余裕も出てくる。人生とは苦難の連続である。だが、苦難の中で結果を出し続けることで、何
が起きても切り抜ける力が身につく。自ずと苦難も苦難ではなくなる。人生の局面を切り抜ける力が、やがて大きな成功や幸
せを手繰り寄せることになる。そして結果とは、言うなれば他人の評価である。ビジネスで評価されるのは、会社の評価、つ
まり他人の評価なのだ。自己評価と他者評価は違うもので、自分ではよくできたと思っても、会社が評価してくれなくては、
結果はゼロと同じ。努力を認めてくれと言う甘ったれはビジネス社会では通用しない。自分に甘い人間は、結果が出なくても
「いい経験を積んだ」と自分で自分を慰める。それも一つの大切な見方ではあるが、世界は非情なもので、そんな人間を失敗
者とみなしてしまう。
未熟な若いビジネスマンは「結果は出せなかったが、努力だけは認めてほしい」と言う考え方をしがちだ。だが、それは甘っ
たれた考えだ。ましてそんなことを自分から言ってはいけない。そう評価してもいいのは他人だけだ。ネットで、こんな相談
があった。「結果を出しているからと、傲慢な人間が許せません」ベストアンサーは、こうだった。「結果を出せない傲慢で
はない人間より、結果を出した傲慢な人間の方がはるかに立派だ」確かにビジネスでは、そんな人間が出世していく。それが
現実社会なのである。ビジネスマンなら、少なくとも結果を出すことにこだわるべきだろう。
|