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虹色ビジネスサプリ ＜失敗は成功のもと＞ |
◆本当の自立とは
組織からの自立を強調し、個人の自己確立の重要性を説きながら、フリーエージェントと言う働き方を勧める考え方もありま
す。たしかに、会社に雇われて生きるということは、かつてのようにノンリスクではなくなってきています。しかし、だから
と言って、なぜ「会社から自立し、会社に依存せずに生活を維持する道を探すべきだ」と言う話にいきなりなるのかがわかり
ません。
あえて言うなら、十分に依存することの延長線上に初めて自立が現れるのであるのです。
「トカゲのしっぽ」と言われたら、「だったらＮｏ.１のトカゲのしっぽになってやる」くらいやってみればいい。私のサラ
リーマン時代に何度かそんな経験をしました。自分では良かれと思ってやったことが、いわゆる「トカゲのしっぽ」「魔女狩
り」と言っていいほど、大勢から非難・ダメ出しされ謹慎状態になったことがあります。でも、ある時、尊敬できる先輩と話
をしている時、私が「また、魔女狩り状態になっちゃいました。針のむしろに座らされている状態なんです」と言うとその先
輩は笑いながら、「お前が針のむしろに座ったら、針が折れるだけだろ！」と言ってくれたのです。さすが僕にとっての先輩
だとその時あらためてそう思いました。
サラリーマンからの転職者の話を聞いて感じたのは、組織に一定の期間どっぷりとつからなければ組織のことが理解できない
し、組織との距離感も測れないのです。だから、自分磨きをしっかりやってから転職なり、自立をするべきだと思います。
◆仕事による自己実現
実際に会社勤めを始めると、先輩から納得のできない指示を受けたり、自分の存在を否定される言葉を投げつけられることも
あるでしょう。でも、それも間違いなく社会の１コマです。その中で、働く意味を見つける。それが大人になるということで
はないか。会社や組織で働くということは、様々な矛盾の中で自分とどのように向き合うかが問われます。矛盾や葛藤が詰め
込まれているぶん、どんなビジネススクールや資格学校で学ぶよりも価値があるのです。一度どっぷりと組織と格闘しないと、
本当の意味での人との信頼関係は築けません。自立した仕事をするためにはこの経験が意味を持つ。そう考えると若手社員の
時に、会社から受け取るのは給料だけではなくて、仕事の経験、知識、人との付き合い方だと言えます。いずれにしても、好
きな仕事や自分らしさを発揮できる会社を探すために、膨大な時間と労力を費やすくらいなら、周囲の同僚や顧客と楽しくや
っていけて、どんな仕事でも前向きに取り組める自分になるために、何をすればいいかを考えるべきです。
せっかく縁あって入社したのに、その会社が自分に合っているのかどうかなんて迷うよりも、まずは日々の足元の仕事に注力
すればいい。自己実現はもっと後で検討しても十分間に合うはずです。
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