NO.BIZ03-20 |
虹色ビジネスサプリ <覚悟を決める/自分を磨く> |
◆タイトルが「速○法」というような本
書店に並ぶ本のタイトルを見ると「速○法」という言葉をよく見かけます。読んだり聴いたりするスピードを上げて効率的
に学習しようと言うわけだがどうも偏りがあると言えます。「速○法」のほとんどがインプットであってアウトプットがな
いからです。いくら高速で情報をインプットしてもそれらを効率的にアウトプットできなくては仕方がない。インプットの
みを高速化するというのはまるで映画「セブン」で7つの大罪の一つ「大食」になぞらえられた人のように限界を超えて食
べ続けるようなものだ。高速インプットが悪いと言うわけではない。しかし、高速のアウトプットが伴わなければ蓄積され
たインプットはただのゴミになってしまうのではないだろうか?
ここではアウトプットを高速化するための処方箋、「分類速答法」を紹介したい。
まず、「分類速答法」の目的は「質問・相談を受けたときに出来る限り速く答えること。」である。アイデアの創出が能動
的なアウトプットだとすれば質問・相談というのは受動的なアウトプットである。受動的という言葉に特にマイナスの意味
は込められていない。環境にもよるが、大抵の人はアイデアを考えることよりも質問・相談に答えることのほうが頻度が高
いでしょう。
次に、「分類速答法」の用いる速答の手段とは「質問・相談に対する答えの“形式”をまず判断する。」というものです。
「質問・相談」を受けたらむやみやたらに考え始めるのではなくまず答えの“形式”を考える。
答えの“形式”は以下の4つに分類される。
1.単一の選択肢
2.選択肢のリスト
3.優先順位付き選択肢のリスト
4.その他
「質問・相談」を受けたら上記の4つのうちどの形式で答えるかをまず考える。
なぜ、答えの“形式”を考えることが重要なのだろうか。その理由は簡単。答えを考える間にどの形式で答えるべきなのか
を忘れてしまうからだ。特に多いのが単一の選択肢を提示する(つまり決断する)ことを求められているのに選択肢のリス
ト(羅列)にとどまるケース。逆に、選択肢のリストを求められているのに単一の選択肢しか提示しない(=意思決定権を
奪っている)ケースの2つである。これらのケースは質問・相談をした側からは「質問・相談に答えていない」ととらえら
れがちだが実際のところ求められた答えの“形式”を忘れているに過ぎないことが多いのです。もちろん意図的に責任逃れ
をしている場合には問題ですが・・・。
余談ですが、この速答法を裏返せば確実に答えを出してもらう方法ともなりうる。つまり、答えの形式をこちらから指定す
ることによって確実に求める答えを提示してもらうというわけです。このように答えの“形式”に着目することによって解
答の方向性を見失わないようにすることが「分類速答法」の要諦です。まず、分類。単純だが効果は高いはず。
是非、実践してみてください。
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