NO.BIZ03-22 |
虹色ビジネスサプリ <覚悟を決める/自分を磨く> |
◆いい加減に「みんなと同じ」はやめなさい
「私はおっさん同士の同門、同郷意識が嫌いです。何かというと『ぼく大阪なんやけど、君もか?』と言い、相手が同郷だ
ったら、すっごく喜ぶあの感覚がどうしてもわからない」と女優でエッセイストのわかぎえふさんさんがコラムで書いてい
ました。同郷でなければ、同じ学校の出身者、同じ会社、同じ年、同じゴルフクラブ、同じ車、同じメーカーの服、子供の
学校が同じ…この「同じでないと嫌な主義」はもうやめたらどうか。「子供っぽくて見ていられない」というのが彼女の意
見です。なかなか耳の痛い指摘である。日本人はみんなと同じだとほっとする傾向があるが、この気持ちは男のほうが強い
ようだと感じている。集団行動ではそれが結束力を生むが、物事を変革しなければならない時には、明らかにマイナスに働
きます。
みんなと同じだと安心するのは子供の特徴である。子供を説得することを考えてみればいいでしょう。「ほら、お隣の健ち
ゃんだって持ってないでしょ」とか「みんなで同じように分けたのだから、これだけで我慢しなさい」と言えば子供は納得
する。子供はそれでも仕方ないが、大人がいつまでも「みんなと同じ」で満足していていいはずがない。大人は自分が他人
とどれだけ違うかを考えるべきではないでしょうか。その意味は海外へ行くとよくわかります。アメリカへ行って「あなた
はどういう人間か」と聞かれて、「サラリーマンです」とか「〇〇社の社員です」などと答えたら、バカにされないまでも
「たいした奴じゃないな」と思われることは間違いないのです。欧米では自分がいかに個性的か、つまり「他人とどれだけ
違うか」が常に問題にされるから、みんな自己主張が激しい。「私はどんな他人とも大差はありません」などと言ったらど
こも雇ってくれない。同じであることが悪いわけではない。たまたま同じになることは大いにあり得る。だが自分から率先
して他人と大差ない生き方や考え方になろうとするのは、欧米人の目から見たら異様なのです。
過去、人と同じことをしていてできた発明・発見はありません。エジソンもジェンナーもコロンブスも、人が決して取り組
まない性質の課題に取り組んだからこそ、偉大な業績を上げることができたのです。そろそろ日本人は横並び意識を払拭す
るべき時期にきたのではないだろうか。
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