NO.BIZ03-28 |
虹色ビジネスサプリ <覚悟を決める/自分を磨く> |
◆相手の心をつかむプレゼンのポイント
「プレゼンがうまくなるために大切なことは何だと思いますか?」こう聞くと一番にあがってくるのがプレゼンのスキルで
す。でも、言います―― 別にプレゼンスキルなんてなくてもいい。もちろん、うまい方がいいですが、そんなことよりも
大切なことは、あなたの話に興味を持ってもらうことです。興味を持ってもらうためには、プレゼンスキルで上手に話すと
か、論理的に話すとか、笑いを取るとか、そんなことは関係ありません。「この人は、私の気持ちを分かってくれる」「こ
の人は、私と同じことを考えている」こう思うかから、あなたの話に興味を持つのです。
すると、あなたの言葉が、「これは、私に向けて話された言葉だ」と思うようになります。そうなれば、プレゼンスキルと
か、あなたの話が面白いかどうかとか関係なしにあなたの話に食らいついてくるようになるのです。しかし、一対一で話す
わけではありません。多人数を相手に話すわけです。すべての人に興味を持たせるのは難しいと思うかもしれません。でも
そんなことはありません。それがこのテクニックです。どうすればいいかと言えば、人には必ず二面性があります。それを
活用したらいい。つまり、一つの事柄を相反する両面から話すのがコツです。
@「発行部数が減っているから、ここは新しくコンセプトを変えてリニューアルしたほうがいいと思っている人たちもい
るでしょう。それとは逆に、部数は減っているが、月刊のファッション誌にしてはまだそれなりの部数を維持している
ので、このままの流れで行った方がいいと思っている人もいるでしょう。だから、私は次のことを提案するのです――」
A「今、毎日が楽しくてしょうがない人もいるでしょう。もしかしたら、昔は楽しかったけど、最近、何か仕事を楽しむ
ことができないと悩んでいる人もいるかもしれません。もしかしたら、会社や同僚に不信感を抱き、前みたいに仕事に
のめりこめないという人もいるかもしれません。だから、私は言いたいのです! ――― 今、○○しないと!!」
B「この話を聞いて、この意見に賛成の人もいるかもしれない。よくぞ言ってくれました、と言う人もいるかもしれない。
全然違うよっていう人もいるかもしれないし、何を今さら、話にならない!という人もいるかもしれない。だから――、
そんな人たちに私は言いたい!」
ここは大切なので、わかりやすいように3つの例を見てもらいました。相反する両面のことをいっているのがわかりました
でしょうか? 2つ目と3つ目の例は、2面的なことをいっているのですが、気持ち的にそれぞれ、3つと4つに分けまし
た。こういう話し方をすると、「あ、それ、俺のこと言ってるわ!」「そうそう、そう思ってた!」などと思うようになり
ます。すると、「これは、私に向けられた話だ」「この人は、私の代わりに話してくれている」と思うようになり、話に興
味を持ち、入り込んでくるようになるのです。すると、その後のあなたの提案も受け入れやすくなってきます。
このように文章にすると、「全部の意見を言っているだけじゃん!」と突っ込まれてしまいますが、聞いている人たちは、
あなたの話したことをありのままに聞いているわけではありません。自分の興味があるところだけが記憶に残り、それがあ
なたのプレゼン全体の印象となるのです。星占いだって、自分の星座のことしか頭に入らないですよね。セミナー終了後の
アンケートを見てもわかるのですが、人によって良いと思ったところが全く違ったりするのです。これは、一見シンプルな
ようですが、プレゼンでは、奥義と言ってもいいほど、聞いている人たちの心を掴めるテクニックですよ。ただ、気持ちを
込めて話さなければいけません。棒読み状態だと、効果は薄くなりますよ。でも、実際にあなたが「見ている側」で参加者
の顔を見れば、どういう気持ちかというのがわかってきます。参加者たちを見て推測できることを、代弁してあげればいい。
そうしたら、きっと相手の心は、あなたにグッと近づいてくるはずです!
|