NO.BIZ04-02 |
虹色ビジネスサプリ <常識を疑え> |
◆常識は疑うことから始めよ
群れない生き方をしたいと思いながら、なかなかできないで困っている人は、一度、世の中の常識というものを、徹底して疑
ってみるといいと思います。そうすれば「群れていてはダメだ」ということがよくわかります。今の日本では、多くの間違っ
た事柄が正しいことのようにまかり通っています。見解の相違ということもありますが、それですまされないことが少なくな
いのです。一番よい例は、「日本が借金まみれである」という常識です。財務省によれば、国の借金は2014年12月末現
在で1029兆円に達する。それを「国民一人当たりに換算すると、811万円になる」などとマスコミは報じました。その
まま受け入れれば、「自分はそんな大負債を背負っているのか」といい気分ではない。だが、これが真っ赤な嘘なのです。
そのことは、麻生太郎財務大臣自身が今国会の答弁ではっきりとこう述べています。「国の借金がそれだけあるのは事実。
だが、国民の借金じゃない。国民は逆に国に貸している立場。債務者じゃなく債権者でしょ。ここをきちんと押さえておかな
くては…」にもかかわらず、マスコミは相変わらず国民の借金のような言い方を改めようとしません。そのほうが増税しやす
いという財務省の思惑に乗ったままなのです。
東京電力原発事故の汚染水でも、国際原子力機関(IAEA)が「浄化したものは海へ流して大丈夫。何処の国でもやってい
ること」と再三言っているのにマスコミは反原発派の反発を恐れて明らかに偏った報道をしています。国民の知識、常識のほ
とんどはメディアを通じてもたらされますが、そのメディアが偏った伝え方をするため、国民は間違った受け取り方をするこ
とが少なくありません。子供のころに「日本という国は資源に乏しく、輸出で成り立っている国」と教わりました。当時はそ
うでも、今はほとんど状況が違います。現在の日本は輸出立国などではありません。米国と並んで、世界でも有数の輸出依存
率の低い国です。日本経済は内需によって支えられています。ついでに言えば、資源小国というのも、真に受け止めないほう
がいい。エネルギー資源の転換で、今の日本は資源大国への道を歩みつつあるからです。
こういう類の話を並べていったらきりがないが、読者の中には「本当かね」と疑う人もいるはずです。そういう人たちが考え
るのは、そんな明らかな間違い、事実に基づかない事柄がいつまでも通用するはずがないということでしょう。しかし、いっ
たん大勢の人々が信じてしまった事柄というのは、間違っていても、なかなか改められないものです。なぜなら、真実を語る
声は常に小さいからなのです。勇気のある発言があっても、すぐかき消されてしまいます。また、異端分子として扱われるこ
とも少なくありません。最近はIT技術の進歩で次々に新しい事実が発見され、これまで常識とされてきたことがどんどん覆
されています。だが、群れに属している人間は、よほど注意深くないと、それを知ることができません。多数派の中に安住し
ていると、気が付かないうちに時代に遅れた人間になってしまいます。それが嫌なら、常識を疑ってみることです。時代から
取り残されたくないから、「どう考えても、そうとしか思えない」という事柄ほど疑ってみること。
「真実はいつも少数派」なのです。
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