NO.BIZ07-03 |
虹色ビジネスサプリ <読書術> |
◆本の読み方、選び方
読書家に貧乏な人はいない。お金があるから買うのではない。若くてまだ名もなく、貧しいころから、なけなしのお金で本を
買って読んでいるのです。本を読み続けると、知識が知恵に進化します。知識は断片だが、知恵は知識の掛け算となります。
複数の知識が化学反応を起こして別の光を生み出すのです。「こんな角度からも光が当てられる」というのが知恵なのです。
知恵がある人は周囲に快感を与えられます。だから、その見返りに地位が与えられ、お金も集まってくるのです。ダラダラと
会社にこもって残業しているより、本を読んだほうが出世もできるし給料も増えます。著者も編集者も自分たちの人生を総動
員して、経験と知恵のすべてを注ぎ込んでいる。新しいことに挑む時、読書せずに挑むのと、たっぷり読書してから挑むのと
では、結果は雲泥の差となるはずです。
本には上下関係がありません。小説とビジネス書の境目には意味がない。自分の人生の主人公として、のびのびと自由に生き
ていくには、小説からもビジネス書からもより多く気づいていくことです。優れた小説は、優れたビジネス書であり、優れた
ビジネス書は優れた小説です。シェイクスピアの小説にはビジネスのヒントがたくさん詰まっています。あれは小説でなく、
もはや自己啓発書の極致です。また、漫画も堂々たるいちジャンルです。日本の漫画は最高水準で世界的に評価されています。
とてつもなくレベルが高いことに驚かされるはずだ。漫画で感銘を受けた子どもが、将来研究して夢を現実にすることがありま
す。元をたどれば漫画が世界を変えたことになります。漫画に疲れて、哲学書や自己啓発書を読むというのも立派な読書です。
成功者たちの本棚は、圧倒的にハードカバーが多い。わずか1000円程度の違い、3年早く手に入るなら、しかも、その本が自
分が読みたい旬の時期だとしたら安いものだ。魚や野菜にも旬があります。人間の好奇心や吸収力も同じです。旬は美味しい。
成功者たちは、本に限らず人生すべての判断において「時間」の大切さと「旬」の大切さを熟知しているのです。数多くの成
功者たちは意外なほどベストセラーを読んでいます。しかもベストセラーの奥付はたいてい初版です。ベストセラーだから、
発売直後に重版がかかっていることも珍しくない。それでも、初版で持っているということは発売日に買っているのだ。これ
こそが行動力の証だ。それ以上にとてつもない好奇心の塊なのです。頭ごなしにベストセラーを批判するのはダメ。できる人
は売れた理由としての“いいところ探し”に終始するもの。欠点探しは誰でもできるが、いいところ探しは脳のフル回転が必
要なのです。
自分の本棚を眺めてみてください。人は、本棚に並んでいる本のような人間になるものだ。なぜなら、本棚に並んでいる本は、
自分が買うと決めた決断の集大成だからです。また、本好きな人は、大きくて奥行もある本棚を所有していることが多い。奥
行がある理由は、手前側と奥側に本を並べることができるようにです。手前側には、自分の建前が、奥には本音が隠れていま
す。手前側の建前と奥側の本音から、自分の「やりたいこと」や「未来」が浮き彫りになってきます。たとえば「自分のミッ
ションは何か」「目指すべき道は何か」「これから何を通して人の役に立っていけば幸せになれるのか」などです。自分探し
をする人は多いが、その答えは自分の本棚にあるのです。「自己分析」とは「本棚分析」なのです。自分探しをすると言って、
会社や学校を辞めて旅に出る人がいますが、そんなことをする必要はありません。自分探しの本質は、身近にいつも転がって
いるのです。
本を買って読めば、本物の知恵が集積されます。それが、自分の世界や仕事の幅を広げ、成功に導いてくれます。
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