人間は環境動物

NO.JIN01-11
虹色人生サプリ　<覚悟の決め方＞   ---  2022/11
　◆人間は環境動物
　人間は育てられた環境に左右される環境動物なのです。アメリカの子供でも日本で育てられたら、日本語しかしゃべれま
　せん。しかし、人間以外の動物はハード（身体）とソフト(情報)はセットで生まれてきます。動物は親から受け継いだ行
　動パターンで生活するようにプログラムされているのです。ですから、犬は犬のプログラムで行動します。犬が人間に育
　てられたからと言って、直立して「僕をこれから太郎と呼んでくだい」とは言いません。もし、「野生で育てられたか、
　人間が育てたペットであるかの見分けはね、二足歩行で言葉をしゃべるか、四足歩行でワンと吠えるかでわかるのよ」な
　んてことになったら動物園はパニックになるでしょう。このように人間は他の動物と違って、人間に育てられて人間にな
　っていくのです。動物はその点、生まれた時点で完成されています。犬は犬、馬は馬です。しかし、人間と言う存在は生
　まれただけでは未完成なのです。ここに人間の可能性があるのです。犬のように完成されているということは、これ以上
　も、これ以下にもなれないという限界があるということです。それに対して、人間が未完成と言うことは、教育のやり方
　で「何者にもなれる」という可能性があるということなのです。そして、この可能性は一生、生きているあいだ有効な可
　能性なのです。ですから、環境動物である人間は、魅力ある人間として生まれるのではなく、育つ中で魅力ある人間にな
　っていくのです。ということは、魅力ある人間になって、心の時代を有意義に生きることは誰にでも可能ということなの
　です。

　
　◆本当の成功は単純
　私たちは、一般的な「幸せ」というものに踊らされているのではないでしょうか。将来の安定した生活を合言葉に、子供
　を受験地獄に追い込み、いじめや自殺問題が起きています。幸せでリッチな生活を目的に企業戦士は、家庭を顧みずに働
　いて、その挙句の果てに家庭はバラバラ。テレビやマスコミが「これからはレジャーだ」と言えば、家族は焦って身支度
　し、渋滞に巻き込まれて疲れて帰宅。トレンディードラマで「これからの恋はこうだ」と言うとクリスマスにはシティホ
　テルは満室になり、ひとりのクリスマスの楽しさを発見する努力もせずに、不幸がる若者たち。挙げ句に、かっこいいマ
　ンション、かっこいいファッションに踊らされて、若者のローン破産が増加しています。そして、健康、健康と煽り立て
　られて、いまだに残されている生活の中にある不健康さと、その不完全さに苛立ちを覚え、新製品に飛びつこうとする無
　駄な消費。そして新製品は旧製品になってしまうことを忘れて踊らされている現代人。

　私には、社会全体が自分の身を傷つけながら「幸せ音頭」を踊っているかのように思えてしまうのです。既製服の幸せで
　なくては楽しめない哀れな人々は「これが幸せよ」と鳴きながら飛んでいく、鳥を捕まえることにむきになっているので
　す。思い出してください「幸せの青い鳥」は外にはいなくて、心の中に住んでいるのです。