NO.JIN01-20 |
虹色人生サプリ <覚悟の決め方> --- 2022/12 |
◆絶対の根拠は必要ない
「何を幸福だと考えるか」「自分は何をしたいのか」について、これをしたら間違いがない、ということを保証してくれ
る根拠を求める人がいます。けれど、どこにも根拠はありません。だから、根拠を求めて焦ったり、心配したり、さまよ
ったりする時間は無駄だと私は思っているのです。「自信がついたら始めようと思っているんです」「自信がついたら話
しかけようと思っています」「自信がつくまでは控えめにしようと思っています」そういう人は多いですが、自信を保証
してくれる、絶対の根拠を手に入れることはないだろうと思っています。この意味で「他人の目を意識しても無駄だ」と
言えるのです。
例えば、私が「あなたは、xxxをすれば…、xxxという考え方をすれば間違いなく幸せになれますよ!」と言ったら、
あなたは自信をもって幸せになれますか? なれないですよね? じゃあ、家族全員が保証してくれれば、いいのですか?
あなたの知人が全員の保証が必要ですか?
「無限ループに入り込むだけですよね。絶対の根拠なんて、どこにもないんだから」
… もうこれ以上言わなくても、わかりますよね。
「他人の評価」を、一番大切なことにしてしまうと、終わりがないのです。賢い人は、このことに徐々に気づきます。も
ちろん、他人の視線は気になります。他人から褒められたられたり、絶対大丈夫だよと言ってくれればうれしいものです。
でも、それを一番にしてしまうと、終わりのない無限ループに迷い込んでしまうのです。
一番にするのは、「他人の評価」ではなく、「自分の気持ち」です。自分がやりたいのか、やって楽しいかが、一番に考
えなければいけないことなのです。もちろん、「自分の気持ち」が見えないことはよくあります。だから、このサプリな
のです。でも、「自分の気持ち」が見えないからと言って、わかりやすい「他人の評価」を一番にしてはいけないのです。
「他人の評価」が、つい一番になりやすいのは、明確だからです。自分で自分の気持ちはなかなかわかりませんが、他人
から言われたことははっきりしています。「スゴイね」「ダメだね」「なんでそんなことやってるの?」他人の評価は言
葉として伝わってくるので、一番にしてしまう可能性が高いのです。けれど、絶対に、一番にしてはいけません。それを
一番にしてしまうと、不安定で変わり続ける「他人の評価」という無限ループの中に取り込まれ、終わりのない迷宮をさ
まよい続けることになるのです。
世界のどこかに「他人様」というボスが一人いて、その人が定期的に「評価」を発表している、なんてことなら「他人の
評価」に頼ってもいいでしょう。でも、たった一人の優秀な「他人様」はいません。大勢の「他人」が、中途半端な情報
や気分や条件反射に基づいた「評価」を口々に言うだけです。そんな「他人の評価」に振り回されては、あなたの人生は
もったいなさすぎます。それは、あなたの行動を保証する「絶対の根拠」ではないのです。
ちなみに、スポーツ業界は、数字で保障されているから、絶対の根拠を手に入れられると思っている人がいるかもしれま
せん。確かに、100メートルを9.8秒で走れるというのは、その人が優れているという絶対の根拠です。そのことに
関しては、自信を持っていいでしょう。けれど、次に走るときも9.8秒で走れるという絶対の保証はないのです。スポ
ーツの根拠は、常に、過去を保証するだけなのです。周りの人は、「前回、走れたんだから、次もそこそこ良いタイムで
走るだろう」と楽天的に考えますが、当事者は真剣です。自分のコンディションに集中すればするほど、次の走りに対し
て神経質になり、不安になるのです。ですから、未来への絶対の根拠なんてないのです。
「他人の評価」で不安が解消されるかどうか、とことん考えてみてください!
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