人間関係はうまくいかなくて当然

NO.JIN05-29
虹色人生サプリ　＜自分を変える＞　---  2022/12
　◆人間関係はうまくいかなくて当然
　どうも、人との付き合いがうまくいかない…こんな悩みを抱えている人もいると思います。だが、人間関係とはそもそもそん
　な簡単にうまくいくものではない。むしろ、「うまくいかない」ことを前提にした方がいいのです。人が人を理解するという
　ことは、なかなかできないものです。「誤解し合う程度に理解すればいい」と言う人もいます。恋愛関係になると、相手のこ
　とをやたら知りたがる人がいる。「あなたのすべてが知りたい」私のすべてを知ってほしい。それでこそ本当の付き合いがで
　きると思うから」。気持ちはわかるが、そんなことを言っていたら、両者の関係は遠からず破綻するでしょう。人間、相手の
　すべてを知ることも、自分のすべてを伝えることも不可能だからだ。うまくいっている人間関係が、「お互い、よく理解し合
　っているから」と思うのは錯覚である。

　実態はむしろ逆で、あまり知らないからうまくやれるのです。また、伝えても理解してもらえないからうまくやれているので
　す。もう一つ、人間関係をよくするうえで重要なことがあります。それは、他人に対して抱く印象は自分の心の反映であると
　いうこと。人間関係がうまくいかないことは特別なことではありません。むしろうまくいく方が少ないと言ってよいのです。
　そう思うと気が楽になります。もし他人に抱く印象が良くないとしたら、まず自分自身の心を点検してみることだ。他人に抱
　く印象の多くは自分の心の反映だから、自分の心が伸びやか、晴れやかになれば、他人への印象も違ってきます。自分が嫌だ
　なあと思うと、相手も同じような感情を持っているということ。したがって、大切なのは自分の心の状態のほうであって、相
　手の言動とか考え方はあまり関係がないということなのです。相手と会っても、自分の心の状態が良ければ、お互いに関係も
　うまくいきます。また相手のことを深く知ることが、かえって心の状態を悪くすることもある。「あなたをもっと知りたい」
　と言って、相手が秘密を打ち明けたらどうか。内容によっては、心が平静でいられなくなるかもしれないではないか。これは
　お互いにそうだ。

　つまり、二人の人間がいて、両者がそれまでの人生のすべてを打ち明けたとしたら、たぶん、今までと同じような関係を続け
　ていられなくなるでしょう。お互いに何らかの秘密は持っていた方がいい。夫婦でも同様。とにかく、人間関係はうまくいか
　なくて「当然」と思えばいいのです。