NO.JIN05-36 |
虹色人生サプリ <自分を変える> --- 2022/12 |
◆運のいい人は、「それが自分にとって面白そうかどうか」で決める
やるべきかやらざるべきか、どちらかを選ぶべきかなどで悩んだら、「それが自分にとって面白そうかどうか?」で判断する
のもおすすめです。選択に悩んだとき、人はとかくどちらが正解か、どちらが正しいかと考えがちですが、それをやめて「面
白さ」を判断基準にするのです。その理由の一つは、そのほうが健康に良いから。正しいと思うことを義務感で淡々とやるよ
り、面白そうと思えることを嬉々とした気持ちでやったほうが人は幸せでいられます。
イギリスのロンドンで行われた調査では、、幸福を主観的に感じている人は、感じていない人よりも死亡率が35%低いとい
う結果が出ています。この調査は52〜79歳の約3800人を対象に行われました。まずは被験者に複数の質問に答えても
らい、被験者一人ひとりの幸福度を評価します。そしてその5年後に、被験者の状況を追跡調査したのです。その結果、最も
幸福度の高いグループの死亡率は3.6%なのに対し、最も幸福度の低いグループでは死亡率は7.3%と、約2倍の差が出
たのです。これに年齢や生活習慣などあらゆる要因を考慮して、35%という数字がはじき出されました。ではなぜ、主観的
に幸福を感じている人のほうが長生きをするのでしょか。その理由の一つは、人の体内にある免疫系の物質で説明ができます。
人の体の中には、その人の心の調子によって変わってくる免疫系の物質がありますが、主観的に幸福を感じている人は、その
物質のバランスがよくなるのです。逆に主観的に幸福を感じていない人は、バランスが悪くなり病気になります。
「病は気から」と言いますが、このほかにも、心の持ちようが体の健康に与える影響は、あらゆる実験や研究から明らかにな
りつつあります。健康には、幸せと感じる状態を少しでも長く維持できたほうがいいのです。そのためには、日々の選択の判
断基準を「面白さ」に合わせるものひとつの有効な方法です。ところで、面白さを判断基準にするとよい理由は、そのほうが
やる気が出るからという面もあります。人が「面白い!」「面白そう!」などと感じている時には、脳内の報酬系が刺激され
ます。すると脳内の伝達物質であるドーパミンが分泌されます。ドーパミンは「やる気」のもととなる物質です。つまり、何
かを選択して行動する時、正しいかどうかで判断するよりも、面白さで判断した時のほうがやる気をもって行えるのです。さ
らに、ドーパミンは中毒性があるため、やり始めてうまくいくと「もっとやりたい」「もっとやってみよう」と気持ちが起こ
ります。正しいかどうかで決めたことと、面白そうかどうかで決めたこと、どちらの結果のほうがうまくいきそうかは言うま
でもありません。もちろん日々の選択の中には、面白さより正しさを優先しなくてはならない場合もあるでしょう。
しかし特に年齢を重ねると、とかく人は「面白いかどうか」という視点を忘れがちになります。大阪大学医学部の大平信也
准教授の論文によると子供は一日平均300回笑いますが、大人は17回、70歳以上になると2回しか笑わなくなるそうで
す。あなたは今日、何回笑ったのでしょうか? 笑いを増やすためにも、何かを選択する時に「面白さ」を判断基準のするの
は大事と言えそうです。
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