NO.JIN05-37 |
虹色人生サプリ <自分を変える> --- 2022/12 |
◆「やりたいこと」が明確だから忙しくても時間を生み出せる」
時間さえあればもっとやりたいことができるのに、と嘆く人が多いが、本当はこれは逆である。やりたいことさえはっきりし
ていれば、それをする時間などいくらでも生まれてきます。「もっと時間があれば、アレができるのに、コレもしたいのに」
とこぼす人は、実は、そのアレやコレが自分にも明確でなかったり、特にしたいことでもなかったりすることが多い。たとえ
ば、今度の連休には以前から読みたかった小説をまとめ読もうとしていたが、結局、最初の数ページだけで終わってしまった
―――こういう経験は誰にもあるはずだ。だが、これは要するに、読みたいという気持ちが「本気」でなかった証拠なのだろ
う。本当に読みたければ、休日を待たず、「さあ、読むぞ」と構えることもなく、それこそ平日からでもとにかく読み始める
に違いないのです。
ある経済評論家は、人から「どうやって時間をつくているのですか?」とよく聞かれるそうだ。本を書き、講演をこなし、楽
器を弾き、スキューバダイビングもする。その時間はいったいどうやって? ----というわけだ。なかには「仕事もせずに遊
んでいられてうらやましいかぎりですな」などと失礼なことを言う人もいるらしい。もちろん、彼は本職の仕事はきちんとこ
なしたうえでのマルチぶりであるということは言うまでもない。それでも、さほど忙しそうには見えなかったことも事実だ。
少なくとも、他にやるべきことを削ってまで、無理してやりたいことをやっているという印象はない、「やりたいことがいつ
もたくさんあって」、しかも「やりたいことは時間に関係なくやり始めてしまう」ことが多いのだそうだ。つまり、それ専用
の時間を確保してから何かを始めるのではなく、時間のことを考えずに、やりたいことはとりあえず、やりたい時にやり出し
てしまうのである。見習いたいのはこのような時間の使い方ではないでしょうか。そうして、やってみて面白くなければ途中
でやめてしまうし、面白ければどんどんのめり込んでいく。そのために、多少はほかの時間に食い込んだり、削ったりするこ
とはあるだろう。しかし、それは結果的にそうなっただけであって、初めから、何かをするために時間をつくったり、他のこ
とを中止したりすることはない。
それに比べて、もっと時間があればといつも思い、何かするための時間を作り出そうと心掛けているのに、付き合い酒がある、
接待ゴルフもある、家庭サービスもしなくてはいけないなど、そんなことで結局、やりたいことが何もできない人とは、ずい
ぶん違います。何かをするために時間を取らなくてはと思っている限り何もできないが、とりあえず、時間にかまわずやり始
めてしまえば、時間というものは自然にあとからついてくる。そのへんのところを、かつてある人が、「これをやりたいとい
う情熱が時間を生むのであって、その逆ではない」と表現していた。まさにその通りである。
もちろん、その前提として、何をやりたいのかが明確になっていなくてはならない。忙しくて時間がないという人に限って、
たまの休みを結局、ゴロ寝でつぶしてしまうのは、ただ忙しがっているだけでやりたいことがはっきりしていないからである。
時間があるから何かできるのではない。やりたい「気持ち」が時間をつくるのだ、だからまず、時間にかまわず、やりたいこ
とはすぐに始めてしまうことをお勧めします。
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