NO.JIN06-04 |
虹色人生サプリ <世の中の常識を疑え> --- 2022/11 |
◆「常識」という名の抵抗勢力
「あなたの常識」に対して、最も警戒すべき敵が、“世間の常識”という名の抵抗勢力なのです。その力はあまりにも強大で、
何もしなければ、“世間の常識”の勢力に飲み込まれます。飲み込まれたら最後、“世間の常識”はあなたの人生を陰でコン
トロールし、知らず知らずのうちに臨まない人生へとあなたを導き、抗うことさえ許さずにストレスと後悔をあなたにもたら
すでしょう。
■割り箸
多くの人は、割り箸=森林伐採=環境破壊というイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。地球温暖化を防止するため
にも「割り箸」を使わないようにしよう、そのために「マイ箸」を持ち歩こうという運動もあります。しかし、本当に環境破
壊を心配するならば、割り箸をどんどん使わなくてはならないのです。しかも国産の割り箸を。
その理由を言いましょう。国産の割り箸が消費されなくなった結果、何と日本の森林が死んでいっているのです。森林を健康
に保つためには、木々の間隔をあけるために低木を切り倒す「間伐」が必要です。間伐をしなければ日光が差さなくなり、木
が枯れ、森林全体が枯れてしまいます。そして間伐によって、切り倒された間伐材を無駄にしないため割り箸がつくられてい
るのです。しかし、国産の割り箸の消費が激減して、間伐材の使い道がなくなった結果、コストに見合わない間伐ができなく
なり、森林が枯れていくという現象が起こっています。そのため林野庁は「木づかい運動」というキャンペーンを行ってまで、
国産割り箸の消費を促そうとしているのです。間伐が十分に行えない理由には人手不足など様々な要因がありますが、割り箸
の消費が激減したのも大きな要因であることは間違ありません。多くの人は割り箸と聞いただけで環境破壊と短絡的に結びつ
けて、その背後にある事実に対して思考を巡らせようとしなくなっています。これは「割り箸」に対する“世間の常識”が自
動的に発動している証拠です。どこかで自分の頭にインプットしたまま変えようとしなかった“世間の常識”です。
■歳を取ると頭が悪くなる
事実多くの人が、「もう私は歳だから新しいことは覚えられない」とか「もう俺は歳だからねぇ」というセリフをいたるとこ
ろで口にしています。多くの人が言っているからという理由で、人はそれが真実だと思い込んでいます。ところが最近の研究
によれば、人の頭は使えば使うほど脳神経のネットワークが密になって思考力が高まり、経験値と情報量が増えた30歳を超
えたあたりから頭がよくなるということがわかってきました。しかも記憶をつかさどる海馬の脳神経が常に新しく作られてい
ることも知られるようになりました。一昔前は「脳細胞は20歳くらいで新しく作られなくなる」という説が信じられていて、
脳細胞は1日に10万個死滅していくので頭が悪くなっていく一方だと思われていたのです。それも今や都市伝説です。
■日本の食料自給率は40%
教科書にも載っているので、それを真実だと疑わない人がほとんどです。しかし、これは巧みな数字のトリックなのです。農
林水産省は日本の食料自給率を「カロリーベース」で計算しています。「カロリーベース」とは食料をカロリーで計算すると
いうことです。日本人全員が消費するカロリーを100として、生産される食糧のカロリーがどれだけかを計算して自給率を
計算しています。その上で、日本の農作物は日本人が必要とするカロリーの40%しか満たしていないというのです。しかし、
この「カロリーベース」にはトリックがあります。牛や豚、鶏などの畜産物が海外から輸入された餌を食べて育った場合、そ
れは「カロリーベース」から除外すると定義しているのです。日本で育っても輸入餌を食べたら除外となると、ほとんどの畜
産物が「カロリーベース」の除外対象となります。カロリーの高い畜産物をカウントしないのですから自給率計算をしている
のは世界でも日本と韓国だけです。国際標準は「生産額ベース」で自給率を計算しています。「生産額ベース」で計算すると
日本の食料自給率は約70%で、主要国の中では3位となります。(1位アメリカ、2位フランス、4位ドイツ、5位イギリ
ス)。40%と70%ではあまりにも大きな開きがあります。一方で、主要な穀物を輸入に頼る日本においては「カロリーベ
ース」で算出するのが理にかなっているという主張もあります。立場や視点が異なれば、主張も180度違ったものになりま
す。このような数字による恣意的な誘導はいたるところで行なわれ、無批判に開いている脳にフレームとして飛び込んでくる
のです。
■世界は1つしかない
自分が見ている「赤」と同じものを他人も同じように「赤」と見ているのだろうか、そもそも「赤」と感じる感覚はどこから
来ているのだろうかという有名な「クオリア問題」というものがあります。もし自分が見ている「赤」が、他人には「青」と
見えるものを「赤」と感じているだけだったとしても、それを証明する方法はありません。脳に計測器を付けたとしても、脳
波や電気信号だけでは「赤」という質感(クオリア)を見分けることは不可能なのです。すべての人に共通する「赤」がある
ことは証明できませんから、すべての人が異なる「赤」を感じている可能性もあるのです。このクオリア問題は、ハードプロ
グラム(難しい問題)と呼ばれ、科学の未解決問題となっているほどですので、ここで科学的な解説を行う事は避けますが、
要するに、自分が感じていることを、他人も同じように感じているとは限らないのです。私が何を言いたいかと言えば、人は
それぞれ異なった意識を持っていて、それぞれ異なる解釈で世界を見て、各々がバラバラな世界観を持っているのに、誰もが
「自分の見ている世界が唯一だ」と信じていることです。あなたの世界が信じている通りの世界である限り、あなたの問題も
不安もずっと存在し続けます。あなたがどんなに自分を変えようとしても、あなたの問題や不安は、常に目の前にあるのです
から、結果的にあなたは変わりません。割り箸を使わないことが環境破壊を防ぐ唯一の方法だという世界観を信じている限り、
割り箸を使うことで環境破壊を防ぐ方法は絶対に見えません。逆に言えば、あなたが見ている世界の解釈が変われば、あなた
の思考も変わり、あなたの人生も変わります。見ている世界の解釈が変わらない限り、どんなに自分を変えようとしても、そ
れは無駄であるということを覚えてください。多くの自己啓発のノウハウがうまくいかない理由はそこにあります。多くの自
己啓発のノウハウでは、自分のメンタル面を強化することだけを主張し、見ている世界を変化させることには一切触れていま
せん。それはちょうどお化け屋敷の中で「お化けはいない」と念じているのと同じです。目の前にお化けがいることは何も変
化していないのですから、お化けがいないことを信じようとするならば、お化け屋敷の外の世界に出るしかないのです。
■「簡単なことは、やらない簡単。だから皆やらない。やった人だけが成功する」
「リンゴを毎日1個食べると健康にいいですよという話を聞くと、そんな簡単なことなら私でもできるとほとんどの人が言い
ます。だけど、本当にやる人はほんのわずかです。簡単なことはやらないことも簡単だからです。リンゴを食べることすら毎
日実践しないのだから、ましてや人生に関わることができるはずがありません。でも成功する人は、簡単なことを毎日やって
います。」
成功する人は難しいことをやっていると考えているのは簡単なことさえやらない人のほうです。私はこの話を10年以上前に
聞いたのですが、いまだに昨日のことのように思い出します。これほど人生の真実を語った言葉があるでしょうか。私たちは
簡単なことをしていないから、人生を難しくしているのです。「そんな簡単なこと誰でもわかっているよ」という95%は、
そんな簡単なことさえやったことがないのです。そして、まるでやったことがあるように堂々と嘘を言うのです。だから、昨
日と同じ自分が死ぬまで続いていくわけです。
たとえ大きな目標を立てていたとしても、毎日できることはわずかです。わずかなことの繰り返しが、凡人を偉大な人物へと
昇華させてくれるのです。あなたが「したい」ことを選び、それを「やっていい」とあなた自身に許可すればいいのです。
成功する人は、簡単なことを毎日やっています。
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