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本が早く読めるという自慢をする人がいるが…
NO.JIN09-05
虹色人生サプリ <読書術> ---- 2022/12

 ◆本が早く読める、酒がたくさん飲めるということで自慢する人がいる

 本が早く読めるというのは、ハンバーガーが早く食べられるというのと同じだと思います。否、ハンバーガーはそういうコン  テストがあるようだから、世界一のレベルだったら価値があるかもしれません。本が早く読めるとは、ものが早く食べられる、  早く飲めるというのと同じで、「食べる時くらいゆっくりしたらどうか」と言いたくなるのと同じ気持ちになります。仕事の  ために読む、勉強のために読む、試験のために読むという場合はもちろん別ですが、趣味で読む場合には、まったくナンセン  スだと思います。それに速読したことによって、その本の一番良いところを、たぶん感じずに終わるでしょう。あらすじだけ  がわかるというのは、ミステリーで言うところのネタバレなので、自分で自分にネタバレするようなものです。そうまでして  読む必要があるのでしょうか?。  そういう人は、音楽も速聴して、録音を早回しにして聞いているのだろうか。少なくともこれと同じことではないのか。どん  な音楽なのかはだいたいわかる。ただ、そんなもの分かっても仕方がないのにと思ってしまいます。  酒がたくさん飲めるという自慢も、意味が分からない。「酔わない」ことを自慢したい人もいるが、それは困った体質なので  は? 酒の意味がなくなってしまう。少しで効果が出る方が「敏感」であるし、明らかに「経済的」だし、何よりも健康的で  あると思います。能力としては、コーラがたくさん飲める方がずっと凄いだろう。物がたくさん食べられるという人は確かに  いて、本当にいくらでも食べられるみたいだけれど、普段はそんなに食べない。お金がかかるからです。食べ放題の時しか大  食いしないそうである。満腹感が良いのだろうか。私は、満腹は気持ち悪いものだと思っているので、正反対の価値観と言え  ます。  不思議なのは、本をゆっくり読める、酒が少しで酔えると自慢する人がいないことである。一年に3冊ぐらいで楽しめると充  分に自慢できるのではないか。酒なんか飲まないでも酔えるという人だっていそうだが、そういう自慢は聞いたことがない。  多ければよいというものでもないだろうに変な話です。年寄りになると、病院通いを自慢したり、飲んでいる薬の数を自慢す  る人がいるからびっくりする。これは、そんなに大変なことをしているのに元気だよということが言いたいのでしょう。若者  には理解できない複雑さが、年配者ともなると出てくるようです。
 

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