2005.05.24(火)聖教一面見出し ロシアウラル国立大学 名誉博士に池田SGI会長を決定 欧州とアジアの境界 エカテリンブルクの名門 日露交流30年の貢献を讃嘆 熊本 ワイルドスミス展 今日から鶴屋百貨店で 宮崎 特別ナポレオン展 県立美術館で好評開催中 兵庫 淡路島県長に喜田さん 「戦う生命」は健康!広宣の勇者全国で大会 完勝の関東婦人部 6月1日から「勇気の対話」月間 インド前大使 創価大学で講演 【主な内容】 小説 新・人間革命 第17巻第3章「民衆城1」 座談会 邪悪と戦う「正義の学会こそ日本の柱」 〈女性のページ〉誠実こそ、心を開く最高の宝 〈環境〉各地に広がるリユースカップ 新・人間革命  民衆城 一 (3083) 「桜花」から「新緑」へ、季節は駆け足で移り過ぎようとしていた。  一九七三年(昭和四十八年)の春、「広布第二章」の大空高く飛翔しようとする創価学 会にとって、一日一日が一カ月、いや、半年、一年にも相当する重要な意味をもっていた。  飛行機は、エンジンをフル回転させて離陸していく。同様に、広宣流布の主役である同 志が信心のエンジン″を全開にし、歓喜と勇気の飛翔を遂げてこそ、新しき時代の前進 が始まる。  そのために山本伸一は、来る日も来る日も、寸暇を惜しんで、会員のなかへ、同志のな かへと、突き進んでいった。 時が惜しい。時間がほしい″というのが、彼の切実な思いであった。  時間の浪費は、尊き使命に生きるべき限りある命を、自ら捨てていることに等しい。 「生きているあいだ何事も先へのばすな、きみの生は行為また行為であれ」(注)とは、 文豪ゲーテの魂の叫びである。  伸一は、自宅から学会本部などに向かう途中でも、会員の姿を見れば、すぐに声をかけ、 讃え、励ますのが常であった。  四月下旬のある日、彼が聖教新聞社の前を通りかかると、二人の婦人が、辺りを見なが ら話し合っていた。 「どこから入ればいいのかしらね」 「あの案内所で聞いてみたら」  婦人たちは学会員のようである。  伸一は声をかけた。 「どちらにおいでですか?」  二人は振り返った。 「あっ、山本先生!」  彼女たちは、そろって歓声をあげた。  年長らしい、五十代後半と思われる婦人が語り始めた。 「先生とお会いできるなんて、びっくりしました。私たちは荒川に住んでおります。聖教 新聞社にお勤めの地元の幹部をお訪ねしました」 「そうですか。荒川区の方ですか。  ところで、どこかでお会いしたような気がするんですが」 「まあ、先生!  そうなんです。そうなんですよ。十六年前の夏、先生が荒川の座談会においでくださっ た時に、病気のことで指導を受けております」  婦人は、頬を紅潮させて、興奮気味に語った。  引用文献  注 「ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代」(『ゲーテ全集8』所収)登張正實訳、 潮出版社 名字の言 2005.5.24 ▼19歳の女子プロゴルファー・宮里藍選手は、故郷・沖縄の空と海のようだ。澄みきっ た人柄が親しまれ、高い技術力で注目を浴びている。2月、南アフリカで開催された第1 回女子ワールドカップで優勝。先日は2週連続Vを遂げ、圧倒的な強さを見せた ▼勝利の要因は何か。その一つが彼女の「姿勢」にあった、というのは興味深い。ある雑 誌のインタビューに、次のように答えている。――父から、胸を張って歩け。決して俯 くなと繰り返し言われた。あるシンクロナイズドスイミングの選手も、人間は猫背だと絶 対にいいアイデアは浮かばない。胸を張り、上を向くことによって脊髄の血液循環がよく なり、いい発想が生まれる、と話していた″と ▼「色心不二」であるゆえに、心は姿に表れる。反対に姿勢を正せば、心も、しゃきっと なり、元気がわいてくる。背筋を伸ばし、胸を張る。それが老いを遠ざけ、若さをたもつ ことにもなる。姿勢を正すことは、生き方を正すことだ ▼池田名誉会長は謳う。「いかなる険しき/絶壁に立たされても/君よ/断固として/若 々しき魂をもって/朝の崇高な光に/照らされながら/頭を上げよ/胸を張れ!」 ▼時は新緑の季節。常に胸を張り、成長の日々を。 (琉) 北斗七星 2005.5.24 ◆少年犯罪の多発には目を覆いたくなる。被害者家族にとって、事件の教訓が何一つ残ら ないことほど、辛いことはない ◆昨年、小学6年生の女児同級生殺人事件があった長崎県佐世保市では、6月1日の悲 劇の日″を「いのちを見つめる日」、6月を「いのちを見つめる強調月間」と定めた。市 内の全小中学校と各地域が連携し、子どもたちが「いのち」の重みを感じ取れる豊かな心 を育む実践事業をスタートさせる ◆痛ましい少年犯罪をきっかけに、学校、家庭、地域が全市規模でかかわり、「命の教育」 を進めるのは全国的に珍しい。6月1日に、全小中学校で校長が「命」について講話する ほか、18日には市民対象の「いのちを見つめる講演会」を開く ◆事件のショックは大きかった。暗く沈んだ毎日が続いた。「なぜ、こんな事件が……」 と、問いかけが続く中で、学校任せを反省し、地域が積極的に子どもの教育にかかわる動 きが出てきた ◆強調月間では、学校と地域が「ともに育てる」ことを目標に、地域の代表らが参加する 実行委員会で子どもと住民が触れ合う催しなどの活動内容を検討。教育活動を公開する 「公開日」を1週間設定する ◆「生命は黄金を積むも、これを買うことができない」。古代ギリシャの大詩人ホメロス の箴言である。「命の大切さを教えることこそ教育の第一歩だと思う。(尚) ☆「わが友に贈る」☆ 最も苦労している 最前線の同志に 心から感謝を! 全力で激励を! これが前進の鉄則だ。 ―5月24日― 座談会 88 栄光の学会創立75周年 邪悪と戦う「正義の学会こそ日本の柱」 05/05/24 選挙は民主主義の土台 悪辣な「票狙いのデマ」は許さぬ 高梨 前回、語り合ったが、大前進する学会に対して、賞讃の声が数多く寄せられて いる。 藤原 私が懇意にしている大学教授が語っていた。「学会は民衆を見下す悪徳政治家 や、エセ宗教者と戦っている。学会こそ正義の団体だ」と、学会の言論戦に、熱く共 感していた。 山田 私の昔からの友人も感嘆していた。「今や、学会こそが日本の柱だ。人権闘争 の要だ」と強く語っていた。 秋谷 「正視眼の人」は、皆、わかっている。学会を正しく理解している。わからな いのは、全部、焼き餅だ。嫉妬だ。 現職大臣もデマ 高梨 嫉妬は、恐ろしい。嫉妬に狂うと、ウソだろうが、デマだろうが何でも平気 だ。前回も、話が出たように、1964年(昭和39年)4月の国会で、当時の社会党の代議 士だった島上善五郎が学会が選挙対策で集団移動しているなどと大ウソを流し た。 高橋 当然、公明党は島上を厳しく追及。結局、島上は自分の誤りを認めて、発言を 全面撤回した。 山田 当たり前だ。国会議員ともあろうものが、何の事実の調査もせずに、事実無根 のウソをつく。しかも、政党でなく、支持団体を攻撃する。悪辣きわまる人権蹂躙、 宗教弾圧だ。 高梨 ちなみに私も公明新聞を調べてみた(笑い)。すると、この島上のデマの4年後 の昭和43年9月にも、自民党の赤沢正道自治大臣(当時)が公明党の支持者の一部が 集団移動しているなどと発言していた。 藤原 現職の大臣までが移動のデマか。 高梨 この赤沢は、三重県の夕刊紙で公明党は、支持者が住民票を移して選挙権を 得ている。事務当局に検討させているが、なかなかチェックできない問題だと言っ ていた。 藤原 何がなかなかチェックできない問題だ。これまた何の証拠も根拠もない じゃないか。 金子 こんなのが大臣だというんだからな!呆れ果てて物も言えないよ(大笑い)。 高梨 赤沢は、ただちに公明党の議員から現職大臣が事実無根の発言をするとは不 見識だ。根拠を出せと猛抗議を受けた。 高橋 当初、赤沢は私が根拠のないことを言うはずがないなどと発言自体を否定 した。ところが赤沢大臣の発言だったという発行元の新聞社の証明書類を突きつ けられて大慌て(笑い)。最後は根拠は何もない。恐縮している。今後、根拠のない 発言は慎むと明確に謝罪したんだ。 金子 当たり前だ! 山田 だいたい当時の自治大臣といえば、選挙を管理・監督する立場じゃないか。そ れが集団移動云々のデマを平然と流す。恐るべき「権力の横暴、傲慢」だ。 高梨 当時の公明新聞には、東京都の選挙管理委員会委員長の談話も出ていた。現 行制度のもとで二重登録や集団移転ができるとは思えない。もし事実があれば、当選 無効の訴訟が出ているはずだが、そういう訴訟は一度もないと。 藤原 もっともだ。明快じゃないか。 高梨 そしてまた委員長は憶測や噂を聞いたことがあるが、どこでやったのかとな ると事実がない。あくまで噂に終わっている。結局、ある党が、ある党の候補者を当 選させない目的で、そういう噂を流したのだろうと明言していた。 藤原 まったく、その通りだ。 金子 まったくバカバカしい限りだが、この手のデマは、ほとぼりが冷めると、また 流すやつが出る。だから、ハッキリさせておく必要がある。 朝日新聞も謝罪 山田 昭和58年12月の衆議院選挙の最中にも、自民党の代議士が住民票云々のウ ソで公明党を中傷したじゃないか。 藤原 公明党が即座に抗議すると、この代議士は無責任な言動だったと謝罪し た。 金子 これもまた当たり前だ。このウソに対しては、当時の中曽根首相すらも国会で 「公明党が、いやしくも、そのような不正行為、選挙目当ての集団移動をやるとは 思っていない」と明確に述べていた。 高梨 それに平成5年7月20日付の「朝日新聞」徳島版が県内の創価学会員の住民票 が、東京都議選のために大量に移動されているとウソ八百を書いたこともあった。 高橋 あの時は、徳島の同志はもちろん、四国中の学会員が激怒した。「大新聞とも あろうものが」とカンカンだった。 高梨 結局、朝日新聞は調査の結果、翌7月21日付でウソを認めて陳謝した。「うわ さのような事実はありませんでした。十分な裏付け取材をせず、掲載したことで、関 係者並びに読者にご迷惑をおかけしました。おわびします」とハッキリ謝罪したん だ。 秋谷 今も昔も「票狙いのデマ」は民主主義の敵だ。民主主義の土台は、選挙だ。そ の大事な選挙を汚す連中は、見つけ次第、どんどん告発すべきだ。警察も徹底的に摘 発してもらいたい。もちろん、我々も厳しく対処する。当然、法的措置もとる。それ が「厳しく政治を監視する」ことに直結する行動だからだ。 詐欺師は法華講 藤原 ところで前回、東京都議会議員選挙も近いという話が出た。選挙の時期という と、決まってデマビラを撒く連中が出てくるな。 山田 その通りだ。本年2月にも、悪質なデマビラを撒いた法華講員が断罪された じゃないか。 高梨 これは平成12年4月当時、選挙の妨害を狙ってデマビラを撒いた法華講員ら を、公明党が訴えていた裁判だ。 高橋 最高裁は、公明党側が全面勝訴した1審、2審の判決を全面的に支持。これで法 華講員らに賠償金100万円の支払いを命じる判決が確定した。 秋谷 当然のことだ。厳重に取り締まり、厳しく罰するべきだ。 金子 法華講といえば、先日、大学や学会をかたって、巨額の詐欺事件を起こしたや つがいたな。 高橋 悪辣きわまる。学会は大迷惑だ! 藤原 この男は、根っからの詐欺師のようだ。もとは、法華講の出身だった。 高梨 実は、その後、分かったところによると、この男の家は代々、静岡県の寺で法 華講をやっていた。父親も講頭だった。 金子 私も聞いた。大学に入った時の保証人も、法華講だったという話だな。 高梨 実家で宅御講(坊主を家に呼んで講などの法事をやること)までやってい た。根っからの「寺信心」の家だった。 藤原 あの福島源次郎と同じだ。要するに、学会に入ってきたような感じを見せなが ら、根っこは法華講だった。 高梨 昔から彼を知る人間が言っていた。「法華講から目覚めて、学会に入って真剣 に信心している人は、たくさんいる。しかし彼は、何のために学会に入ってきたの か。はじめから何か魂胆があって入ってきたんじゃないのか」と語っていた。 山田 誰が、どう考えても、その通りだな。 きょうの発心 <11056>  (2005年5月24日) 一切衆生(いっさいしゅじょう)・南無妙法蓮華経と唱(とな)うるより外 (ほか)の遊楽(ゆうらく)なきなり経(きょう)に云(いわ)く「衆生所遊楽 (しゅじょうしょゆうらく)」云云(うんぬん)   四条金吾殿御返事<しじょう きんごどのごへんじ> 御書全集 1143p. 編年 880p. 通解=一切衆生にとって、南無妙法蓮華経と唱える以外(いがい)に遊楽はない。法 華経寿量品(じゅりょうほん)第16には「衆生が遊楽する所(ところ)」とある。   There is no true happiness for human beings other than chanting Nam-myoho-renge-kyo. The sutra reads, ". . . where living beings enjoy themselves at ease."1 "Happiness in This World", 681p. Notes: 1. Lotus Sutra, chap. 16. The full passage reads, "This, my land, remains safe and tranquil, constantly filled with heavenly and human beings. The halls and pavilions in its gardens and groves are adorned with various kinds of gems. Jeweled trees abound in flowers and fruit where living beings enjoy themselves at ease." 公明新聞 編集メモ 2005-05-24 東京・豊島区の介護 保険減免で共産党 反対したのに実績とデマ宣伝  10日付の本欄で、東京・世田谷区での日本共産党の都議選予定候補(前都議) による“実績ねつ造”のデマビラを紹介したばかりだが、今度は東京。豊島区議 で、同都議選予定候補の実績をめぐり、同党機関紙「しんぶん赤旗」がデマ記事 を掲載するとは……。  11日付の「しんぶん赤旗」は、「05都議選駆ける」と題して、同党の都議選予 定候補(豊島選挙区=新人女性)である共産区議の実績を紹介する記事を掲載。 その中で、見過ごしにできないのは、同共産区議が同区の「介護保険の減免制度 を実現」したと書いていることだ。  介護保険料の減免を決めた豊島区の介護保険条例の一部を改正する条例に、共 産党は反対した。それなのに“実績”にしてしまうとは、開いた口がふさがらな い。  そもそも、同条例の採決を行った2003年3月19日の同区議会本会議で反対 討論に立ったのは、「赤旗」記事で紹介している当の共産区議本人だったのだ。 結局、採決で反対に回ったのは共産党だけで、同条例は賛成多数で可決している。 反対したものを実績であると紹介するとは、うっかり筆が滑ったでは済まされな い問題だろう。  共産党は8年前の都議選で議席倍増の26議席を獲得したものの、前回都議選で は11議席を失う大惨敗を喫した。全国的に退潮が著しい同党にとって、今回の7 月の都議選では、これまで当選を果たしている豊島区は、なんとしても議席を維 持したい重点区の筆頭だろう。  だからといって、デマ記事で有権者を欺いてまで、候補者を売り込みたいとい うのだろうか。相次ぐ共産党の選挙目当てのデマ宣伝には、ほとほと呆れ返るば かりだ。     (森)