週刊座談会 5 「週刊誌は信用できる」は1% 世論調査 05/10/17 世論は「言論の凶器」に激怒 自殺者を出したデマ報道事件も 平成13年 原田 前回、この座談会で「週刊誌が売れない」ことが話題になった。 竹内 市民の目も変わってきた。「このブロードバンド(大容量のデータを送受信で きる高速インターネット接続)の時代に、週刊誌か。時代が違う」という声も大き い。識者から「人権侵害の凶器」とまで酷評される雑誌もある。 裁判官まで罵倒 青木 もちろん全部が全部、問題なわけじゃない。デマ事件を繰り返しているのは、 一部の凶暴な週刊誌だ。裁判で何度も断罪されているのも、一部の雑誌だ。 佐藤 「凶暴」。その通りだ。東京大学大学院の浜田純一教授も、週刊誌の暴走 に警鐘を鳴らしている。「読者の側からメディアに対して『やりすぎだ』との批判が 高まっている。裁判官も、なぜこれを報道しなくてはならなかったのかを厳しく検証 するようになった」と鋭く分析していた。 竹内 その裁判官まで口汚く罵っている週刊誌もある(笑い)。 秋谷 一部週刊誌が学会を狙って書いた、事実無根のデマ事件もあった。当然、学会 は法的措置を含めて厳しく対処している。学会側が訴えた裁判も、すべて学会側が完 全に勝利している。 青木 その通りだ。全部、勝っている。しかし、社会には、デマ記事で人権を蹂躙さ れても、泣き寝入りさせられる人が多い。訴えたくても訴えられない人も多い。 秋谷 どれだけ多くの人々が傷つけられたか。人生を台無しにされたか。なかには自 殺に追い込まれた人もいるじゃないか。 原田 痛ましい事件だった。大変な話題になった。 竹内 平成13年に遺跡の発掘を捏造したのではないかと週刊誌に書かれた考古学 者が自殺した事件だ。遺族が訴えた裁判では、週刊誌側に920万円の損害賠償と謝罪 広告が命じられた。すでに最高裁で確定している。 佐藤 判決は「裏付け調査を全くせずに執筆しており、著しく軽率」等と厳しく断罪 していた。 青木 裏付け取材は報道のイロハだ。その取材もせずに、デマ記事を書き殴り、結果 として自殺に追い込んだ。まさしく「言論の凶器」だ。雑誌も記者も猛省するべき だ。本当だったら、筆を折るべきじゃないか。 竹内 それを反省もしない。責任も取らない。謝罪広告も「いやいや」「しぶしぶ」 片隅に載せるだけ。 佐藤 評論家も「この雑誌は、腹の中では謝る気などはない。敗訴が確定しているの に、まったく往生際が悪い」と痛烈に非難していた。 原田 ある雑誌なんか、裁判で「目次の下」に謝罪広告を掲載せよと命じられた。す ると、目立たせたくないばっかりに、いつもは巻頭にある目次を、その号だけ巻末に 移動させて載せた。それほど卑怯、卑劣な雑誌もあった。 竹内 社会的責任を感じ取る神経が完全にマヒしている。だから国民から全然、信用 されていない。読売新聞の世論調査(平成13年)でも、週刊誌を「信頼できる」と答え た人は、たったの「1%」だった。「1%」だよ。 青木 99%の国民が「信用していない」わけだ。 恐喝男がネタ元 佐藤 だいたいデマ雑誌というのは、肝心の「ニュースソース」「ネタ元」自体がイ ンチキだ。学会を狙ったデマ記事を見ても、よく分かるじゃないか(笑い)。 竹内 そのほとんどが、あのペテン師の山崎正友がネタ元だった。凶悪な恐喝事件を 起こした男がニュースソースだよ(爆笑)。 青木 しかも一部の週刊誌にとって山崎は「情報源」どころか「仲間」だった。裏で 完全に結託していた。 佐藤 山崎という男は恐喝事件で懲役3年の実刑判決を受けた。そんな男を何でも いいから書け。載せてやるから書けとけしかけた雑誌もあったほどだ。 竹内 山崎本人が自分の本で暴露している。仕返しをしたいが、うっかりすると 「お礼参りだ」と因縁をつけられかねない。しり込むオレを雑誌の編集長がドヤしつ けたと書いてあったよ(大笑い)。 原田 そもそも山崎は恐喝事件の判決でウソつきと50回以上も断罪された男だ。 あの「月刊ペン」事件の裁判でも、山崎らのデマは20回も信用できないと一刀両 断されたほどだ。 先月も2度敗訴 佐藤 それどころか、つい最近も、裁判で負けてばっかりだ。先月30日にも、かつて の不倫相手の夫から訴えられた裁判で敗訴。横浜地裁から損害賠償を厳しく命令され た。 原田 先月といえば、山崎は別のデマ事件でも負けたな。 竹内 その通りだ。山崎が書いたデマ本を、公明党の元市議が名誉毀損とプライバ シー侵害で訴えた裁判だ。大阪地裁で先月9日、和解が成立したが、これは山崎が 実質敗訴した内容だった。 佐藤 和解内容は@山崎が元市議に対して謝罪するA今後、元市議の実名を使った り、元市議の弁明を省略した形での執筆活動を行わないB元市議に10万円を支払う、 という内容だ。 青木 要するに、山崎が完全に白旗を揚げたわけだ。 佐藤 それだけじゃない。山崎は、このデマ本をめぐって、何件も裁判を起こされ、 負けまくっている。昨年9月には、2日連続して東京高裁から断罪された。 竹内 さらに昨年11月には、別の公明党元市議に「公式謝罪」。本年4月にも、学会 員に対する悪辣な名誉毀損で断罪された。 青木 デマ本だけでも、今回で5件目の大敗北か(大笑い)。 原田 こんな男を、一部のデマ雑誌は崇めたてまつっていた(爆笑)。 秋谷 一事が万事だ。こんなことだから、全然、売れないんだ。「売れない」理由は 簡単だ。 佐藤 売れなくなってきた揚げ句、最近では「山崎以下」のブラックライターまで手 なずけ、餌をやっているようだな(大笑い)。 デマには「裏」が 竹内 そういえば最近、韓国の大学に関して、バカバカしいデマを載せた雑誌があっ たっけな。 佐藤 その大学の学長の発言を、まったく事実を曲げて書いていた。当の学長自身が 激怒して「わい曲している」とハッキリと言っている。その雑誌の発行元にも、謝罪 要求書を送ったとのことだ。 青木 またもや、すぐにウソがバレた(笑い)。今までも、この類のデマがずいぶん あったが、それらが、いかにインチキだったか。これで一段と明白になったな。 秋谷 池田先生がゴルバチョフ大統領と会見した時も、一部の雑誌が「金を出して 会った」なんて騒いでいたじゃないか。 原田 バカバカしい!そんなお金、どこから出せるんだ。もし「金を出した」のな ら、税務署が克明に調べている。税務署に聞いたのか?取材したのか?調べたのか?全 くのデタラメじゃないか。 青木 この件に関しては、その後、記事を載せた雑誌の編集幹部が学会に「お詫び」 に来た。 竹内 当然だ。ゴルバチョフ氏自身もフランスでのインタビューで激怒していた。こ れほどの非礼、無礼はない。 秋谷 こういうバカバカしいデマには、必ず「裏」がある。まず、ずっと以前から、 同じ連中しか騒いでいない(笑い)。 青木 その通りだ。裏にいるのは「いつもの連中」だ。みんな分かっているよ(大笑 い)。必ず最後は堕地獄の苫しみを受けていく連中だ。 原田 仕掛けて、騒いでいるのも「いつもの連中」。コメントやら何やら、もっとも らしく記事に出てくるのも「同じ連中」。記事を出すのも「同じ雑誌」。読者から呆 れられ、見放されるのは当然だ。