月刊
98パンフレットマガジン

1998年1月号(創刊号)



 NECが本格的にコストダウンして、世に送り出したのがPC-9801BXです。
 i486SX(20MHz)、メモリ1.6MB、FDD2基を搭載して、本体標準価格218,000円は画期的な値段でした。音源ボードが内蔵されていない為、現在でも音源ボードを搭載すれば、DOSゲームを楽しむには十分な仕様で、中古市場では結構人気があります。


 高性能CPU、i486DX2(40MHz)を搭載したのがPC-9801BAです。i486DX2は浮動小数点演算ユニット(コプロセッサ)を内臓している為、表計算ソフト等を高速に処理する事が可能で、ビジネスモデルとしては最適でしたが、下位モデルのBXの方がコストパフォーマンスが良く圧倒的に売れたので、BAは影が薄い存在でした。
 ※BA裏話。本来、40MHzのi486DX2は存在しません。実際に搭載しているのは50MHzのDX2(パンフレットにはシステム動作周波数と記載してあります)です。しかし、BXのマザーボードと兼用のベースクロックが20MHzのため、「20×2=40」で40MHzになるわけです。なぜ50MHzにしなかったかはBXにODPを搭載したときと同じ位置づけにするためでしょう。


 NECが本格的にハイパフォーマンス、Windows対応マシンとして世に送り出したのが98MATEです。
 PC-9821Aeがi486SX(25MHz)、PC-9821Asがi486DX(33MHz)、そして最上位機種PC-9821Apがi486DX2(66MHz)を搭載しました。今では貧弱かもしれませんが、グラフィックは標準で640×480で256色、強力なサウンド機能(PC-9801-86)を搭載、更に32bit拡張バスにも対応し、オプションで当時最高速だったS3社製VGA(86C928)が搭載できました。


 日本で初めてPentiumを搭載して発売されたパソコン、PC-9821Afです。
 本体標準価格は恐ろしいほど高く、1,200,000円もしました。しかし、NECのPC-9800シリーズでは初めて、メモリの上限を14.6MBから79.6MBに拡張、更にセカンドキャッシュメモリ256KBを搭載するなど、現在のPC-9800シリーズに近い仕様になっています。Pentiumは60MHzのもので、メモリは標準で7.6MB搭載していました。