月刊
98パンフレットマガジン

2002年3月,4月号(第五十一,五十二合併号)



 2002年現在、休刊となってしまったPC-98シリーズ専門誌のOh!PCで、最後に取り上げられた新機種がPC-9821Ra40です。
 CPUに、PPGA版のCeleron(400MHz)を変換アダプタを介して搭載し、メモリは72ピンのEDO ECC SIMM32MB、HDDは6.4GB(PIO転送)、CDドライブは24倍速(PIO転送)、VGAはTGUI9682、チップセットは440FXと、前機種Ra333と比較するとCPUクロックが向上したのみで、あまり目新しさは有りません。ですが、前機種と同様にBIOSがCoppermineコアに対応している為、CPUのアップグレードに柔軟に対応しているので中古市場で人気の機種です。高クロック版のCeleronやPentiumIIIに換装する事が可能なので、最強クラスのPC-98に含まれる機種であると言えます。


NEC PC98-NX特集(第4回目)


 VALUE STAR NXシリーズのコンパクトデスクトップの廉価版モデル、VEシリーズです。
 MMXPentium233MHz搭載のVE23、PentiumII266MHz搭載のVE26がラインナップされました。VE26にはVGAにRIVA128が搭載され、PentiumII266MHz&RIVA128という当時としてはハイパフォーマンスをコンパクトPCで実現し、安価な廉価モデルという事もあって注目のモデルでした。ちなみに、全モデルCRTディスプレイがセットされています。


 PC98-NXシリーズの主力シリーズとなるVALUE STAR NXシリーズで、廉価版モデルがVE23、VE26であったのに対し、従来通りの多機能型を継承したのがVC、VS、VMシリーズです。
 基本的にモニタレスモデルを除き、全てにTFT液晶又はCRTディスプレイを標準セットとし、VMはミニタワータイプ、VSはデスクトップタイプ、VCに限ってはCRTディスプレイをセットしていたVEシリーズで、セットモニタをTFT液晶に変更したものをVCとしていました。VMの最上位機種、VM40にはPentiumII(400MHz)を搭載し、440BXチップセット、100MHzFSB、PC100メモリ、大容量8.4GBHDDと、家庭向けモデルとしては最高スペックを誇っていました。


NEC FC-9800特集(第2回目)


 工場の生産ラインや大規模倉庫ロボット等の制御用ソフトウェアには、2002年現在、未だにPC-9800シリーズ用MS-DOSのものが大多数を占めるのが現状です。その制御用に使用される(制御機器に組み込まれる)のを目的として販売されているのがFC-9800シリーズです。FC-9821Ktは98パンフレットマガジンの前号で紹介したFC-9821Kaからマザーボードのみとしたモデルです。
 一般ユーザーからしたら
マザーボードのみでは意味が無いのでは?と思えますが、PC自作機におけるAT互換機用のマザーボードと同様に、産業用ロボットや機器自体に埋め込み(組み込み)用に販売されたものです。これは、例えば産業用機器には制御するコンピュータは大きく分けて二つの機器との接続方法があり、一つは外部に本体とモニタを接続する方法と、もう一つは機器自体にモニタ(本体)を内蔵して接続する方法があります。つまり、後者の場合にマザーボードのみを必要とするのです。PC-98ユーザーにとっては一見すると、PC-98自作パーツ用のマザーボードに見えますね(笑)。