月刊
98パンフレットマガジン

2002年5月,6月号(第五十三,五十四合併号)


NEC PC98-NX特集(第5回目)


 2002年現在においてもNEC製PCのイメージキャラクターである、すっかりお馴染みの中山美穂さんが初めて登場したのがこの時期で、また、Windows新バージョンのWindows98をプレインストールしたコンパクトデスクトップの廉価版モデル、VEシリーズです。
 Windows98をプレインストールした以外は、VE23、VE26とも基本的には前ラインナップと同一スペックで、CRTディスプレイも同様にセットされていました。


 Windows新バージョンのWindows98をプレインストールし、PC98-NXシリーズの主力シリーズとなるVALUE STAR NXシリーズの多機能型モデルがVC、VS、VMシリーズです。
 Windows98をプレインストールした以外は、全モデルとも基本的に前ラインナップと同一スペックで、モニタレスモデルを除き、全てにTFT液晶又はCRTディスプレイを標準セットとし、VMはミニタワータイプ、VSはデスクトップタイプ、VCに限ってはCRTディスプレイをセットしていたVEシリーズで、セットモニタをTFT液晶に変更したものをVCとしていたのも前ラインナップと同様です。唯一、ミニタワー型のVMに廉価版CPUであるCeleron300MHzを搭載したVM30Gが追加ラインアップされ、拡張性に優れたミニタワー型の低価格マシンを実現しました。


 PC98-NXシリーズの主力ノートシリーズとなるLaVieNXシリーズ初登場の時のパンフレットです。
 2002年現在は、各シリーズ名に’〜NX’というのが付加されなくなりましたが、つい最近までは’〜NX’というのが全シリーズに付加されていました。
 CPUはLV16C、LV13CそれぞれにMMXPentium166MHz、133MHzが搭載され、当時最新のNXシリーズという事なので、USB、ACPI、CardBus等、最新技術のフル装備マシンでした。ちなみに、LV16Cは12.1インチのTFT液晶、LV13Cは12.1インチのDSTN液晶を搭載していました。
 PC98-NXシリーズが登場する前のPC-9800シリーズにおいて、LaVie最後の主力ラインナップでは、13.3インチTFT液晶モデル(PC-9821Nr166/X30F)があったのに対し、今回の最新ラインナップには13.3インチTFT液晶モデルが存在したかった為にインパクトが乏しく、販売の出だしは不調だった様です。
 余談として、NXシリーズの販売実績について、デスクトップタイプではコンパクトモデルが登場した辺りから、ノートタイプでは大画面14.1インチTFT液晶モデルが登場した辺りから、それぞれ販売が軌道に乗ってきた様です。


 PC98-NXシリーズの主力B5ノートシリーズとなるAileNXシリーズ初登場の時のパンフレットです。
 CPUはAL20C、AL13CにはそれぞれにMMXPentium200MHz、133MHzが搭載され、当時最新のNXシリーズという事なので、USB、ACPI、CardBus等、最新技術のフル装備マシンでした。また、AL20CはA4ジャストサイズ、AL13CはB5ファイルサイズで、AL20CにはFDドライブとCDドライブを搭載した、本体底部にドッキングさせるファイルベースが標準添付されていました。
 それから、AileシリーズはPC-9800シリーズにおいてはもちろんの事、PC98-NXシリーズにおいても、このAileNXが最後のラインナップ(NXになってからは最初で最後)となってしまいました。Aileシリーズが無くなった背景として、通常の主力シリーズ(NXではLaVieシリーズ)でも薄型軽量タイプにシフトしてきた為、差別化が難しくなった為でしょう。


 PC98-NXシリーズのモバイルノートシリーズとなるmobioNXシリーズ初登場の時のパンフレットです。
 このシリーズはPC-9800シリーズには無く、PC98-NXシリーズで初めて登場したシリーズです。
 CPUにMMXPentium120MHzを搭載し、6インチ640×480ドットSTN液晶を搭載したMB12Cの1モデルがラインナップされました。当時最新のNXシリーズという事なので、他のシリーズの様にUSB、ACPI、CardBus等、最新技術装備の小型マシンかと思いきや、ACPI未対応、CardBus未対応、USB非搭載と、NXシリーズとは思えない異端シリーズでした。
 ちなみに、Aileシリーズと違い、mobioシリーズは数ラインナップ(数年間)は登場しましたが、1998年7月のモデルを最後に2002年現在、新モデルは登場していないので、事実上消滅してしまいました。こちらの背景は、Aileシリーズの様な差別化の問題で無く、他社製品(ずばり東芝のリブレットシリーズですね)に勝てなかったという市場競争の結果でしょう。