057 エメラルド・カウボーイ              平成17年06月17日

  南米のコロンビアで、エメラルドの輸出で大成功した、早田英志さん(65)という人のサクセスストーリーを描いた映画を一昨日渋谷のアップリンクという所で見てきました。ご本人も来日中で、映画のあと1時間半ほどお話を聞かせてもらいました。

  コロンビアというところは、大都市は比較的安全のようですが、山村に行くと、コカインなどの麻薬や富豪を誘拐して身代金などを収入源としている反政府ゲリラが活動しており、命の危険が大きいようです。

  その真っ只中で、日常自分の身辺をボディガードに護らせ、エメラルド王として活躍している一人の日本人がご本人の早田氏でした。

  「現在、大成功されているのだから、もうエメラルドは他人に任せて、安全なところで暮らすということはお考えになっていませんか」と質問したところ、

「どこでも同じ質問を受けるけれど、安全で平和な場所に暮らしてしまうと1ヶ月もしないうちに退屈で仕方がなくなる。冒険家のように、いつもフロンティア精神で生きて行くのが信条」という答えがかえってきました。一部納得しました。

  何度も、冒険家という言葉が本人の口から出てましたが、チェ・ゲバラや西郷隆盛などが好感の持てる人物だと話されていました。

 最初のコスタリカ人の奥さんとは49歳のとき離婚し、現在は36歳年下の奥さんと暮らしているのを著書で知りましたが、最初の妻との間に5人、後妻との間に2人の子宝に恵まれ、これまたすごいと感心した次第です。

  早田氏のビジネスが成功したのは、彼が日本人で、エメラルドを日本に80%近くを輸出しているという点、日本人特有の正義感、人を裏切らない誠実さ、ビジネスで絶大な信頼を獲得したためと勝手に考えました。コロンビア人から買うより信頼できる日本人から買ったほうが、輸入業者には良いはずです。非合法なビジネスの誘惑もあったようですが、それをきっぱりと断り、王道を歩んだことも成功の要因と思いました。

  数々の修羅場をくぐりぬけ、力強く生きぬいてきた人物とは思えない穏やかな人という印象を受けました。

  海外で活躍している、「面白い日本人のおっさん」だなあとおもいました。