114 失敗は伝わらない 平成18年08月30日
引き続き、NHKの畑村洋太郎先生の話から、失敗は30年以上経過すると忘れ去られる傾向があるとのことです。
6年前に、雪印乳業が食中毒事故を起こして会社が消滅してしまった原因は、停電で、黄色ブドウ球菌が増殖してそれを販売してしまったわけですが、全く同じパターンで過去に同じ事故を起こしていたとのことでした。
雪印は、昭和30年ごろに起きた事故当時の教訓を昭和61年頃まで社員教育で伝承していたようなのですがその後伝承をやめてしまい再発してしまったようなのです。
三陸海岸でも、明治29年に津波で2万人が被害に遭いその37年後にも3千人が同じ場所で津波の被害に遭っているそうです。
被害に遭った人達が教訓として石碑を立て「ここより下に家を建てるな」 としているすぐ下に、現在もたくさんの人家が建っているそうです。
危ないことは知っているが、自分は大丈夫と思っている人がほとんどのようなのです。
こうなると、お手上げ状態です。
正確に伝えて、相手が十分納得をして、さらに行動を起こすまでにならないと、本当に伝えたことにならない。と畑村先生の言葉がありました。
まさに、そのとおりなんだなあと実感しています。