123  よーく議論することの弊害       平成18年11月04日

  政治の世界では、徹底的に議論して、良い結論を導き出して、法律を作り、その結果世の中が暮らしやすくなることを目指していると思いますが、徹底的に議論すればするほど、まとまらなくなる。というものがあると思います。

  郵政の民営化などは、もっと深く議論していたら、まとまらなかったと思いますが、小泉首相のエイヤァーで、通ってしまいました。

  これと同じで、日本を11の道州にして、現状の中央官僚が権力を握って全国を掌握する形態をやめ、中央政府は軍事機能や中枢機能を管理し、地方に立法権限などを渡して地方に権限を大幅委譲して、改革しようということを、大前研一氏がもう10年以上前から提唱していますが、大前氏いわく、この問題は、議論すればするほど反対する人々が増加し、まとまらなくなるだろうと述べています。

  要するに、従来県知事をしていた人が11人になってしまうので、当然現職の知事が賛成するはずはありませんし、職を失ったり、改革に伴って、損害をこうむる人が大声で反対するはずだからということです。

  当方個人としては、是非それを実現して、日本をもっと住み易いより良い国にもっていってほしいと心より願っているところですが、死ぬまでにそうなってくれることをただ願うのみなのが現状です。

  何でも,みんなで議論して、というのは、時と場合によっては、弊害となることもあると思います。

  消費税の増税についても、国民の大多数が値上げ反対と思いますが、値上げをすることが最善の選択という場合もあると思います。

  ただ、だからといって、フセイン政権のような独裁国家では困りますが。