014  気楽なさとり方   宝彩有菜著  日本教文社

「欲を捨てなさい、そうすれば悟れます」は、誤り。正しくは
「さとれば、欲は有るけれど欲のない状態になることが出来る」  
なのだそうです。欲は絶対捨てられないのだそうです。納得です。

「さとる」とは、この世の中で、普通に生活し、しかもどんな
欲にも捕らわれてない状態。心の中は、どんな苦しみからも自由に
なっている超越している状態。
この状態に、日々なれれば、人生快適。日々これ好日と思います。

ヒントは、愛、と大肯定。

欲を取り除くと、愛が最大になり、常に大肯定すれば、さとりが近づく。
大肯定とは、「何でも受け入れる」「何でも許す」「何でも拒否しない」
「何でも楽観的に考える」「何でも感謝する」ということだそうです。
この、大肯定を練習する方法として、身の回りのことすべてに感謝して
しまう。という方法が良いそうで、具体的には、すべてに、ありがたいことだ
を付け加えるそうです。
「畜生、雨か・・・・・ありがたいことだ」
「頭にくるなぁ−・・・・ありがたいことだ」
「病気をうつされたかも知れない・・・・ありがたいことだ」

これ一本槍でさとれるそうです。たぶん、本当にさとれるのではないでしょうか。

「お金が欲しいと」いう欲望から開放されるためには、「お金を欲しいと思わない」
ではなく、「お金をあげる」と考えるようにすることだそうです。この状態は「お金が
欲しくなくなる」ということではなく、「お金が欲しい欲」を起動させるのも、起動させない
のも、自由自在にコントロールできるということだそうです。

「尊敬して欲しい」から開放されるためには「尊敬する」
「して欲しい」のながれを止めるのは「してあげる」
「愛してほしい」の欲から自由になるのは「愛する」
「分かって欲しい」の欲から自由になるのは「分かってあげる」
「かまって欲しい」の欲から自由になるのは「かまう」なのだそうです。

自分の心を自分でうまく操縦する方法=「さとる」方法

この本を読んで、さとりとは、歳をとって到達する心境のようなことではなく、歳には
関係なく毎日、さとりがあり、逆に、今日さとりがあっても、別の日には、全くさとりが
ない状態があるように考えました。さとりのある日数が多ければ多いほど、人生が
快適であったと、死ぬときに言えるのかなあーと、考えています。