雑談その7  吝嗇と臆病

  谷沢永一氏が人間通という本のなかで、男女を通じて、絶対矯正出来ない悪徳に
吝嗇と臆病があると述べています。当方は、矯正できないことはないのではないかと
思いますが、ケチと臆病は、やはり悪徳であろうと思います。
 ケチがなぜ悪いかというと、ケチは、人間社会が助け合い尽くし合いもたれ合いである
という根本の事情を理解せずに、自分の事だけしか念頭にないエゴイストだからだそうです。
 また、臆病は、ケチと同じように、連帯感情の欠如、何事につけても引っ込み思案で積極
性がなく、万事につけて頼りなく、窓際に置くより仕方がない。と述べています。臆病者の
例として次のようなことが書かれていましたので引用します。

 臆病者が、めずらしく何かをするべきか、せざるべきかを案ずるときは、必ず止めておこうと
無為に赴く。その結論へ至るまでにあらゆる屁理屈を動員する。災害の見舞いに行こうか、いや
大騒ぎの最中に顔を出しては却って余計な心遣いを強いる結果となるだろうから控えておこう、
という具合に曲げて賢しらぶるを得意とする。臆病者のスローガンは、先方のご迷惑にはなっては
いけないから止めておこうと、何事もせずに済ませうるための細心な自己説得である。臆病は、一
直線に無為へつながる。


吝嗇と臆病者と言われないようにしようと思います。     平成15年11月3日記入