硯の話し

硯の大きさ
は、インチで表示します。6インチ(約15×10p) 7インチ(約17×12p)
 8インチ(約20×13p) 10インチ(約26×16p) 絵手紙で使う墨の量は少ないです
から、小さいもので品質のいい硯がほしいですね。
ただし、中国の硯は「号」で単位を決めていますが、1号は約1インチと覚えるといいでしょ
う。
小池邦夫(日本絵手紙協会会長)は著書「男の絵手紙」の中で「中国製新端渓の一万円く
らいのが良い」といっています。
端渓:
中国・広東省西部の徳慶県の旧地名で、硯に使う石の名産地。端渓石は
中国・唐時代(618〜907年)の初期に発見された。古端渓のなかには何十万
円もするものがある。

古端渓と呼ばれた名硯は、清末以降採掘されることもなく石も尽きたことからほぼ消滅しま
した。
新たに採掘が始まったのは、1962年〈昭和37年〉国策により採掘が再開されました。
1972年〈昭和47年〉には、水厳が掘られた付近でも採掘が始まり新端渓と呼ばれています。
新端渓では、1962年再開の抗を「麻子抗」、1972年再開の抗を「老抗」と呼んで市販されて
います。
墨という字は、「黒」と「土」との合字で、中国
では昔天然に産出する石墨(黒鉛)を用いてい
たので、この字ができた。日本ではこれを「すみ」と読む。「染み」の転訛、また漢時代に名
墨を産した「ゆび」の転訛であろうという
説がある。
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