注意事項の確認
 
■ 概要

Eカードを読み取ったり様々な処理を進めていくと、注意事項欄に表示がでる場合があります。 注意事項表示を常にチェックしていくことで円滑な計セン運営が可能になります。 ここでは注意事項の内容について説明します。

 
■ 注意事項の確認方法

注意事項がある場合、メインウインドウ右側のサイドパネルに表示が出ます。 表示が出た場合は詳細ボタンをクリックして内容を確認してください。 なお、一度確認すると表示が赤色から穏やかな色に変化しますが、新しい注意情報があった場合は再度赤くなります。 表示が赤くなった場合は確認するようにしてください。 また、メニューバーの[表示(V)]-[注意事項リスト(S)]でも確認することができます。 サイドパネルは実況演出用のパソコンを除き、注意事項をいつでも確認できるように表示しておくことをお勧めします。

サイドパネルに表示されます
 
■ 注意事項の表示内容

注意事項欄には下記の内容が表示されます。

 
■ 遅刻や早くスタートした疑い

これはリフトアップスタート・パンチングフィニッシュの場合に表示されます。 Eカードのアクティベート時刻はEカード読み取り時のEカード内の時計とパソコンの時計より算出することができますが、 この時刻とスタート指定時刻とが10秒以上差がある場合、注意事項に表示されます。 遅刻・早発の注意情報の対象となっている選手は遅刻タイムの加算等で成績に変更がでる可能性があるため、成績速報で?マークが表示されます。

この場合、実際にスタート指定時刻以外にスタートした場合とそうでない(正しい時刻にスタートしている)場合の二通りあります。 正しい時刻にスタートしている場合で注意情報が出るケースとしては、 Eカード読み取りに使用したパソコンの時計が狂ってた場合、 選手がフィニッシュした後Mulka 2でEカードを読み取るまでにMTR等でEカードを読み取ったり2時間以上経過してしまいEカード内蔵時計が止まってしまった場合、 選手が違う人のEカードを使用してしまい当人は正しい時刻にスタートしているが使用したEカードの本来の使用者のスタート時刻と異なる場合などがあります。

読み取りに使用したパソコンの時計が狂ってた場合、Eカード読み取り時にほとんどの人で注意情報が表示されるため判断ができます。 パソコンの時計を急いで合わせてください。

フィニッシュ後読み取りまでにEカードの時計が止まってしまった場合、読み取り時にアクティベート時刻を正しく計算することが出来なくなります。 そのため、誤って注意情報が表示されます。フィニッシュ後読み取り前に全員MTRで一度読み取る場合などはほとんどの場合に注意情報が表示されてしまいます。 その場合はイベントデータを編集して遅刻警告の表示をOFFにしてください。

また、何らかの理由で誤って注意情報が表示される場合もあります。 もし、選手が遅刻ではない場合、記録変更・遅刻対応画面で「遅刻ではないことを確認」というチェック欄にチェックをしてください。 チェックをしないと成績速報欄に?マークが表示されたままになります。

遅刻ではないことを確認欄にチェック

選手が誤って他人のカードを使用してしまった場合、このケースは判断が難しくなります。 当人が持っていたEカードの番号とMulka 2に登録されているEカードの番号を比較すればわかるのですが、実際はなかなか気がつきません。 場合によってはEカードに貼った氏名ラベルが間違っていたということもあり得ます。 AさんとBさんが使用すべきEカードを入れ替えて使用した場合、AさんにもBさんにも注意情報が表示され、どちらかがn分遅刻、どちらかがn分早発となります。 そしてAさんとBさんは同じクラブであることが多いです。 このような表示がでた場合、Aさんのアクティベート時刻がBさんのスタート時刻になっていないかを確認し もしそうなっている場合はAさんとBさんが使用したEカードを確認し状況把握を行ってください。

さて、注意情報に遅刻・早発の情報が表示された場合、スタートから遅刻の情報が来ていないか確認します。 すぐに表彰を行いたいようなケースでは早く成績を確定させる必要があるため、スタートに電話連絡をして確認することも必要です。 遅刻スタートが確認できた場合は遅刻情報を入力します。入力方法は遅刻対応を参照してください。 なお、注意情報で表示される遅刻時間と実際の時間には誤差により数秒ずれることがあります。

場合によっては選手が指定時刻以外にスタートしているが、役員の手違いが原因である場合があります。 例えばその人の1分前の人が欠席で前があいていたため、誤って1分前に出してしまったという場合があります。 スタート役員によく確認して対応を行ってください。遅刻扱いをしない場合は遅刻ではないことを確認欄にチェックをしてください。

 
■ 記録を計算できない

これはリフトアップスタート・パンチングフィニッシュ以外の場合に発生します。 フィニッシュ時刻の情報があるがスタート時刻の情報がない、ペナチェックの情報があるがタイムの情報がないといった場合に発生します。 具体的にはリレー競技で2走が帰ってきてないので3走がフィニッシュした、 RTR2を使用した計時の場合にEカードを読み取ってペナチェックを行ったがRTR2からのフィニッシュタイム情報が来ていないといった場合に発生します。 また、本来パンチングフィニッシュであるはずなのに設定を誤って計時線フィニッシュとしていた場合にも発生します。

2走が帰ってきていないのに3走がフィニッシュしたという場合、3走がリスタートでスタートして2走より早くフィニッシュしたという場合、 実際には3走ではなく2走がフィニッシュしたが2走が3走のEカードを持っていたため3走がフィニッシュしたと表示されてしまった場合、 選手の勘違いで走順を間違えて3走と登録されている人が2走で出走してしまったという場合がありえます。

最初の例ではリスタートの処理が正しく行われておらず3走のリスタート時刻が入力されていない場合に発生します。方法についてはリレーを参照してください。 2番目の例ではEカード読み取り時に2走のナンバーカードをつけた人のEカードを読み取ったのに画面上に3走と表示されることで発覚します。 リレー競技前にチームにEカードをまとめて渡す際、氏名ラベル付きバックアップラベルをEカードに取り付けていない状態で渡すとこの問題が比較的多く発生します。 対応方法はEカード読み取りを参照してください。 3番目の例はインカレのような、事前にオーダー提出する大会でかつEカードを走順ではなく個人で管理している大会で発生します。 この場合も2番目と同じように発覚しますのでオーダー表を確認するなり対応を行ってください。

通常競技でRTR2計時の場合にこのような警告が表示される場合、RTR2の液晶画面を確認しUnpairedデータがないか確認します。 トラブルが発生している場合は適切に対応してください。詳しくは光電管計時によるフィニッシュを参照してください。

パンチングフィニッシュなのにこの注意情報が表示される場合、コース設定がパンチングフィニッシュになっているか確認してください。

 
■ 欠席の取り消し

誤って欠席入力したが実際は出走した場合、選手がフィニッシュすると欠席が取り消されたと注意情報が表示されます。 この注意情報が表示された場合、スタートからの出走チェックリストを確認し誤って他の選手を欠席にしていないか、 またこの選手が遅刻スタートではないかを確認してください。

 
■ アクティベート不良

アクティベートされていないEカードを読み込むと注意事項リストに「ペナチェック結果を確認してください」と表示されます。 どこかのレッグでつぼりコントロールからコントロールまで2時間以上経過し競技中にEカードが停止してしまった場合もこの注意情報が表示されます。 いずれの場合もEカード内部に記録されているユニット通過時刻が正常ではない状態で(途中でタイムが0に戻ったり減ったりしている)この場合に注意情報が表示されます。 注意事項リストをダブルクリックするとカードデータ詳細画面が表示されるので、正しくコースを回っているかを確認してください。 カードデータ詳細画面はその人の競技者情報ウインドウ下側にあるカード詳細・対応ボタンをクリックしても表示されます。

アクティベート不良の場合のカードデータ詳細画面

画面中央に表示されているカードに記録されている通過記録を下にスクロールし、その選手が自分のコースを1番からフィニッシュまで全て回っていることを確認します。 また、左側に表示されているラップを上から下まで確認し×がないかを確認します。ただしここに×があってもカードに記録されている通過記録で通過が確認できればOKです。 全て通過していて問題がない場合は画面右上の「ペナチェック結果をOKにする」ボタンをクリック、不通過が認められる場合は「ペナチェック結果をDISQにする」をクリックしてください。

 
■ 確定順位変更

順位確定は選手がフィニッシュした順にEカードを読み取ることで正しさが保証されています。 したがって、先にフィニッシュした選手のEカードを読み取らずに放置していて後から読み取った場合、 その選手が上位に入り順位確定がおかしくなる場合があります。 全てのケースについてこの注意情報が表示されるわけではありませんが、Mulka 2が確定順位の変更を検知したとき 「○○クラスの××さんが△位に入り確定済みの順位が変更になっています」と表示されます。 表彰の準備を行っている場合は対象者に影響がないか確認してください。