{問題} みためはまったく同じ12個の玉がある。この中に1個だけ重さのちがう(軽いか重いかわかっていない)ニセ物がある。天秤を3回使ってニセ物を見つけだせ。ニセ物はほんものより重いか軽いかも判定すること。





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{解答}
玉に番号1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12をつける。
天秤の左に1,2,3をのせ、右に4,5,6をのせ左が重いとき
(1,2,3)>(4,5,6)
同じのせ方で右が重いとき
(1,2,3)<(4,5,6)
また、同じのせ方で釣り合ったとき
(1,2,3)=(4,5,6)
とあらわすことにする。
 まず1回目は4個ずつのせると「いろは」のいずれかになる、2回目はたとえば、「い」のときは軽い方の4個を2個ずつ左右にわけ重いほうから1個ずつ左右に合計3個ずつのせ「にほへ」のいずれかになる、そこで「に」のとき3かいめは「い」と「に」で軽かった2個を左右に1個ずつ天秤のせてはかり「わかよ」いずれかになり決定する。すべての結果をつぎに示すと
「1回目」  「2回目」 「3回目」
い:(1,2,3,4)<(5,6,7,8)
    に:(1,2,6)<(3,4,5)
             わ:(1)<(2) よってニセは1で軽い
             か:(1)=(2) よってニセは5で重い
             よ:(1)>(2) よってニセは2で軽い
    ほ:(1,2,6)=(3,4,5)
             た:(7)<(8) よってニセは8で重い
             れ:(7)>(8) よってニセは7で重い
    へ:(1,2,6)>(3,4,5)
             そ:(3)<(4) よってニセは3で軽い
             つ:(3)=(4) よってニセは6で重い
             ね:(3)>(4) よってニセは4で軽い
ろ:(1,2,3,4)=(5,6,7,8)
    と:(1,2,3)<(10,11,12)
             な:(10)<(11) よってニセは11で重い
             ら:(10)=(11) よってニセは12で重い
             む:(10)>(11) よってニセは10で重い
    ち:(1,2,3)=(10,11,12)
             う:(1)<(9) よってニセは9で重い
             の:(1)>(9) よってニセは9で軽い
    り:(1,2,3)>(10,11,12)
             お:(10)<(11) よってニセは10で軽い
             く:(10)=(11) よってニセは12で軽い
             や:(10)>(11) よってニセは11で軽い
は:(1,2,3,4)>(5,6,7,8)
    ぬ:(1,2,6)<(3,4,5)
             ま:(3)<(4) よってニセは4で重い
             け:(3)=(4) よってニセは6で軽い
             ふ:(3)>(4) よってニセは3で重い
    る:(1,2,6)=(3,4,5)
             こ:(7)<(8) よってニセは7で軽い
             え:(7)>(8) よってニセは8で軽い
    を:(1,2,6)>(3,4,5)
             て:(1)<(2) よってニセは2で重い
             あ:(1)=(2) よってニセは5で軽い
             さ:(1)>(2) よってニセは1で重い
このように玉をのせることで3回の試行でニセものをみつけだすことができる。
にせがね問題はアメリカの数学雑誌(1945年)に「コイン8枚と天秤が1台ある。コイン1枚はにせがねでほかのものより軽い。天秤を2回つかってにせがねをみつけだせ。」と載ったのがはじまりでつぎからつぎへといろいろな問題が出題された。一般にN個のコインあるいは玉がある。ニセものが軽いとわかっているときは
n-1≦N<3n
なるn回の試行で見つけだすことができる。上記玉の問題は重いか軽いかはじめはわかっていないときは
n-1ー1≦2N<3nー1
なるn回の試行でみつけだすことができる。