医師

■仕事の内容

  現在は大学卒業2年目の研修医。救命救急センターの医師となるべく、外科系各科の研修をさせてもらっている。今研修中である外科では、主に消化器癌患者の手術・術前術後管理を勉強している。月・水・金は朝から予定手術で埋まっている。その合間に入院患者を回診し、検査結果を検討し、術前症例検討会の準備をする。火・木は朝から外科の症例検討会があり、手術予定患者のプレゼンテーションをする。日中は病棟の患者に対する種々の検査で忙しい。夕方には内科や病理医とのカンファレンスがある。このような決まっている予定の間にも、救急や急変患者の緊急手術が頻繁にあり、毎日食事する時間も惜しいほど忙しく、朝7時から日付が変わる頃まで働き、徹夜になることも度々。もちろん土日・休日も休みは無く、毎日病棟の患者を回診し、処置をする。それらに加え、月に4回の当直があり、夜間の救急外来をこなす。非常に忙しいが、充実した日々を送っている。

■なるには(資格や適正)

  大学医学部を卒業後、医師国家試験に合格すると医師免許が与えられる。医師免許取得後、内科・外科等の必須科目をローテートする2年間の初期研修を終了すると、保険医の資格を得る。これで晴れて一人の医師として働ける最低限の資格を得たことになる。その後、内科や外科であれば、最低5年の実地修練と一定数の症例を経験し試験に合格すれば、専門医の資格を得ることが出来、「・・・専門医」と称することが出来るようになる。
  そして各学会によって異なるが、指導医という資格もあり、これを持っていると、自分の施設で研修医を育てることが出来る。

■体験談

 自分はもともと自然科学全般に興味があったが、高校一年の時の生物の授業で分子生物学や遺伝子工学の話が出たときに大きな感動を覚え、遺伝子を扱う仕事をしたいと漠然と考えるようになった。また同じ頃、あるテレビ番組で遺伝病を取り上げていて、病気が遺伝子の異常で起こるという事に衝撃を受けた。医学部へ進んで研究することがもっとも当たり前の選択であった。しかし医学部に入りいろいろな分野があることを知り、救命救急を目指すようになっていた。

■アドバイス

 職業を選ぶ判断基準はいろいろあります。書物やテレビ番組の影響を受けることも多々あるでしょう。でも表面的イメージで職業を決めることはぜひ止めてください。何か仕事に着く前に、その現場を一度でも体験すべきです。

[解説]

 naokiさん

■質問と回答

Q 私は、沖縄に住んでいる、14歳の女の子です。
私は、将来、お医者さんになりたいと思っています。しかし、女の人というだけ で、差別されたり、甘くみられてしまうような、気がします。今では、あまり、男女差別などなく、能力のある人が、上にいける、と言われてますが、やっぱり、男の人と、比べられてしまうのですか?私は、男の人と、比べられるのが嫌いなので、そいうところを、教えてほしいです。よろしくおねがいします。

A 現在では医学部の学生の30〜40%が女子学生です。男女差別なんてことは今はありません。


私は、14歳の女のこです。私の夢は、医師か、薬剤師になることです。でも、その夢を実現するには、どうすればよいのでしょうか。大学とかも、どの大学に行ったらよいのでしょうか。資格もとらないといけないのですか。資格を取るまで大変でしたか。それと、この仕事をやっていてうれしかったことや、つらかったことは何ですか。おしえてください。

A 医師になるには医学部、薬剤師になるには薬学部に入学して勉強し、国家試験に合格すればよい。まじめに授業にでておれば、特に大変なことはありません。ただ、受験勉強よりは学部の勉強の方が大変です。しかし、大学受験と異なり、目的がある勉強には張り合いがあるものです。
 うれしかったことは、・その場に自分がいなかったら、この患者さんは健康を取り戻せなかったろうというとき、・生死の境を彷徨っていた患者さんが元気になって退院されたとき、・治療が困難な病気で、やっと探し出した文献にある通りに治療したらうまくいったとき。つらかったことは、・脳外科的に手術が必要な患者で、家族の同意が得られずだだ病状が進行するのをみていくしかなかったとき、・長年外来で診ていた患者が、思わぬ癌を併発して死亡していくとき、などなどまだまだあります。すべての人にはそれぞれのドラマがあり、臨死の際には悲しみというより、その都度、その人となり人生となりに感銘をうけているのが医師ではないかな、と感じています。 
 まずは、医学部・薬学部に合格することです。よく勉強して下さい。


Q 医師ってやっぱり記憶力や頭が良くなければなれないんでしょうか?私はそこまで頭はよくないけど医師になりたいです。

A 頭が良いというのは、医師には必要ありません。ただ、医学部に入学するためには勉強が必要です。

 

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