エンジンがかからない方のために!

さて、「古いDaxを買ってはみたもののエンジンが動かない!」なんて人、ご心配いりません!!(たぶんですが・・・)

Daxのエンジンはホンダの最強エンジン「カブ」いわゆるカブ系エンジンってやつで、おそば屋さん、らーめん屋さん、郵便配達員さん等々の過酷な使用に耐え抜く最強のエンジンなのです。
ちょっとやそっとじゃ〜壊れやせん! (いや本当に丈夫なエンジンです)

エンジンが動かないとお悩みの方、まずエンジンオイルが入っているか確認した上でキックペダルをキックキック!
「キックは降りますか?」
 降りるようであれば第一関門突破!
「キックが降りる?」の意味がわからないようでしたらBBSに質問してみて下さい。 また、その他わからない用語がありましたら気軽にBBSに質問して結構です。

もしキックが降りなかった場合・・・ う〜ん おそらくシリンダーにピストンが固着しているのですが、ヘッド外して(簡単なのですが、色々な部品を外す必要があります)、シリンダー外して・・・・ これは説明が長くなるので、BBSへ書き込んで下さいませ。

それでは、確認作業に入ります。
お約束の以下項目をチェックして下さい。
そんなこと確認したに決まってるだろ? ・・・ 次の2つのお約束は、オオマジで私がやった事です。 お恥ずかしい!

1.ガソリンが入っていますか?
購入に浮かれて舞い上がっているとつい忘れます・・・私だけ? まあ、最初は忘れないにしても、少しだけガソリンを入れて、エンジンかかったと喜び、当然ガス欠になるので止まると 「あれ! どうしたんだ?」とビックリしてしまうケースもあります。 ハハ・・・ やっぱり私だけ?

2.フェールコックが「ON」になっていますか?
これは結構お約束! キャブレターの「RES」、「S」、「ON」と刻印があり、そこにあるレバーが「ON」を指していますか? たしかレバーに矢印が刻印してあったと思うので、その矢印が指す方向が「ON」でなければいけません。(私はレバーの先を向ける(矢印と逆)と思いこみ、悩んでいました。 情けね〜)
ちなみに、「RES」=リザーブ(予備ガソリンの事で、いきなりガス欠になると困るじゃないですか! そこで、気づかずにガス欠になっても、RESにすればスタンドくらいまでは走れるガソリンをリザーブできる機構なのです。 本当にスタンドまで持つかは場所によりますがね。)、「S」ストップ、「ON」オン=説明は入りませんね。
本物がないのでサービスマニュアルからの取り込みですが、参考までにこんなレバーです(画像が見づらくてゴメンナサイ!)

まだかからない? それでは、次のステップです。

3.キャブにガソリンが行ってますか?
キャブに接続されているフェールホース(ガソリンパイプ)をひっこ抜いてみましょう!(ガソリンが出るので、下にボロ布等をあてて)
2本共抜いてみましょう!(1本づつ)
ガソリンがジャンジャカ出ますか? でればOK! すぐ戻しましょう!
もし、どちらのホースからもガソリンが出なければ(出が悪ければ)、タンクキャップが怪しいです。
ガソリンタンクはプラスチックタンクですか? そうであれば、タンクキャップはON/OFFのついたキャップのはずです。
ONになっていますか?(なっていなければ、ONにしてから項3をやってみて下さい)
ONになっているのに、やはりガソリンがでない場合はタンクキャップの劣化かもしれません。
プラスチックタンクキャップは、ON/OFFで空気を送る/止めるを制御できるのですが、キャップ裏のゴムが劣化するとONにしてもうまく空気を送れないようなのです。
2001.5.末 現在、タンクキャップの新品手配は可能でしたので、ホンダの販売店等で注文してみて下さい。
鉄タンクの方、またはタンクキャップの劣化とは思えない方は、ホースつまり等しか私には思いつきません。 なんか気づいたらまた書き込みます。

キャブにガソリンが行っていると確認できたのであれば、キャブのフェールコックをOFFにして、ドレンスクリュー(ガス抜きドレンの下に布等をあてて)を回してキャブに入っていたガソリンを抜いてしまいましょう!
キャブに溜まっている古いガソリンは腐っている可能性があるので、ケチらずに捨てちゃうのです!
ドレンスクリューを閉めてから、フェールコックをONへ!
これだけでかかるというケースもあるみたいです。
ドレンスクリューがわからない方、これです。

まだかからない? それでは、また次のステップです。

4.プラグから火が出ていますか?
本当は、これを1番最初に確認すると良いのですが、一応工具がいるので4番目にしました。
プラグから火が出なければ、どんなにガンバッたってエンジンはかかりません。
確認は結構簡単で、まずはプラグを外します。(初めて工具が必要になりました。 プラグレンチを購入しましょう!  数百円で購入可能です)
(1)プラグキャップ(ハイテンションコード)を外す
(2)プラグレンチでプラグを外す
(3)プラグキャップ(ハイテンションコード)にプラグを差し、エンジン部分のどこかにプラグのネジの部分を押しつける。(シリンダーヘッドのプラグの穴付近が火花が見やすいかな?)
(4)右手でプラグをアースし((3)の事)、左手でキックペダルを降ろす。(プラグを外している状態だと結構軽くキックが降ります。 まあ、二人で行うのが一番楽ですけど) 私は左利きなんて突っ込みはなしですよ。
(5)プラグの先を見て下さい。(プラグのネジの先のコの字型の部分) 火花が見えましたか?
見えたらOK! プラグを元に戻して下さい。(まずは、必ず手でねじ込みます。 締め付けはプラグレンチで。 でも、締めすぎに注意!! 結構簡単にネジをナメてしまいます。 修復は可能なようですが、手間とお金がかかります)
火花が飛ばなかった方! やり方がまずかったのかもしれません。
何回かトライしてみて下さい。(BBSに質問戴いても構いません)
それでも、火花が飛ばない方は、プラグを新品に交換してみましょう!(300円以下だと思います。 C6HAかC5HA(今ついてるもの))
それでもダメな方、<Pe>さんのページで紹介しているポイントタイミングの調整をしてみて下さい。
それでも、それでもダメな方は<Pe>さんの掲示板へ ・・・しまいに<Pe>さんから怒られるな。

どうでしょう?
かかりましたか?
キックが降り、ガソリンがちゃんとキャブに行っているようで、プラグからも火がでている。
でも、エンジンがかからない!
う〜ん。 キャブをバラして掃除してみましょう! 何となくレストアっぽくなってきましたね。 何かワクワクしてきませんか? なんていうか未知の世界に足を踏み入れるような・・・ 大げさですね。 でも私はとてもワクワク、ドキドキでした。 たったキャブの分解ですが・・・
キャブの分解/掃除をするのは、特別な工具もいりませんし、案外簡単です。

さ〜て、だらだら文字を並べるよりも、順番に画像見ていただき、雰囲気をつかんで下さい。
(画像は純正キャブではなく、ケイヒンPC20ですが、まあ似たようなもんなんで参考にはなると思います)


アクセルワイヤーを外す
キャブのアクセルワイヤーがついている部分(名称不明)をくるくる回して抜いてしまいましょう。



マニホールドごとキャブを外しましょう
私のはキャップボルトですが、純正は普通の10mmボルトです。 エアクリーナーもこの時外しましょう。 私のはファンネルのみなのでそのまま付けっぱなしです。



外したシリンダヘッドの穴をふさいでおきましょう
シリンダヘッドに砂や異物が入ると、一気にエンジンが逝ってしまう場合があります。 布とかでしっかりふさいでおきましょう。



フロートチャンバーボディーを外します。
プラスネジ2本を外して、フロートチャンバーボディー(っというらしい)を外します。 いよいよ分解っぽくなってきた。



フロートチャンバーに溜まっているガソリン
布にしみこませて捨てるか、洗浄用としてビンや缶にいれるかしましょう。



さあ、これが有名なフロートとメインジェット
フロートはデリケートな部品なので、落としたりしないよう注意しましょう。 また、ゴミなど入らないように!



ジェット類を外して、キャブクリーナーでシューっと!
ジェット類はマイナスドライバとスパナ等で外せます。 真鍮部品はすぐナメるので慎重に!(シャレではありません) あとはジェット類、キャブボディを隅々、フロート付近、フルートチャンバーをキャブクリーナーで洗浄しましょう!



キャブクリーナーは700円くらいから1,000円くらいで購入可能なスプレー式の洗浄剤です。(ホームセンターの自動車コーナーなどでもよく売ってます) 高価なものでもないのでケチらず一気につかっちゃいましょう! あとは、元に戻していくだけです。
どうでしょう? 簡単だったでしょうか? 「不動のカブ系エンジン(他のエンジンも)は、大抵キャブのOH(オーバーホール)をすればかかる」と言われるくらい効果があります。
腐ったガソリンでは爆発しませんし、カーボン、ゴミ等々がキャブ内部(特にジェット類の穴)に付着し、め詰まり等をおこすからです。
ですから、キャブクリーナーは、ジェット類の穴中心に吹き付けると効果大です。

戻す時、向きに注意!
部品名不明ですが、画像の部品を元に戻す時、向きがあるので注意して下さい。 丸い筒に2つの溝があります。 溝にまるで合わないと付けられませんが、2つの溝を逆にしてつける事はできてしまいます。 間違えるとエンジンがかかった時点でアクセル全開です。(より奥まで入った方が正解!)



さ〜って! エンジンかかりましたか?
えっ? まだかからない!
う〜ん それは重傷ですね。(うそ! 重傷かどうかわかりません)
とりあえず、エアスクリュー(相変わらず画像みずらいけど@の部分)を全閉(右にいっぱい回して)、1回転半戻してみて下さい。 キックキック!
ダメですか?
これ以上はもう少し状況をお聞きしないとわかりません。
キーワードとしては、ポイント接点の不良とか、タペットの隙間がないとか、ジェネレータ不良等々なのですが、そこいら辺はいい加減な事を言いたくないので、状況をBBSに書き込んで下さい。 可能なかぎりアドバイスします。

それでは、みなさんガンバッテ下さい。