D端子-RGBコンバータを作る 2007/3/30 2007/5/6追記
色差コンポーネント(D端子)からRGBに変換を行いたいのだが、これが意外に売っていない。
ロジテックから以前発売されていたのだが、既に製造中止になっている。
逆のやつは色々売っているのだが、最近の薄型テレビはDVI-I端子が付いていて、アナログRGBが
受かるので、あまり売れてないのでは?メーカーさん。
そんなわけで、自分で作ることにした。
構成は、高速オペアンプを使い変換マトリックスを組むことになるのだが、
専用ICがNSから発売になっているのを、以前トラ技の広告で見ていたので、
これが使えれば手っ取り早い。
で、探したのだが、国内で通販で扱っているところが無いようなので、今回はここから調達した。
最近のご時勢、アメリカさんは輸出関係がウルサイようなので、
発注時に使用目的などをいろいろ聞かれる。発注後1週間も経たないうちに、航空便で到着した。
これが届いた物、凶悪なくらい小さい。
LMH1251(色差→RGB変換)
LMH6739(3ch75Ωドライブ)
背景はユニバーサル基板、ピッチ2.54mm
サンハヤトのピッチ変換基板(SSP-63)に実装する。
LMH1251の方はピッチが0.65mmだが、これくらいのピン数であれば、
ほとんどズレが出ずにに載せられる。
まず、ICが乗る部分(プリントパターン)に先にハンダを塗る。
レジストが無い部分(ICのピンが載る部分)に溶けたはんだの玉を作り、ゆっくり動かして転がす。
半田を塗った後はブリッジしていないか、よくルーペで観察しておく。
位置決めをし、対角の2ピンを加熱し固定する。
最初にハンダを塗った各プリントパターンのハンダを加熱し、
ピンにむかって、こて先なぞるように加熱することにより、
最初に塗ったハンダだけハンダ付けは完了する。
銅箔テープによるシールド、電源ラインのデカップリングコンデンサを配置した状態。
完成したモジュールを周辺回路と共にユニバーサル基板に実装する。
裏面
回路構成は、LMH1251のデータシートで指示されているもの、
Figure2(9ページ)、Figure3(10ページ)とほぼ同じである。
最終的にアルミケースに実装して完成
動作状態
手持ちの液晶ディスプレイはインターレースを認識しないのか1080iがうまく写らないので、
720pで表示させている。ワイドのPCブラウン管モニタが有れば申し分ないと思う。
LMH1251自体は1080p(D5)まで対応できる。
映像の暗い部分をよく見ると、ノイズが乗っているのがわかるが、実用にはほぼ問題ないレベルである。
ICは複数購入したので、折を見てチップ部品で構成した物を別に組んでみたいと思っている。
その後、C,Rをチップ部品で構成してみたのがこれ。
今回チップ部品は、ここから調達した。
ピッチ変換基板は直接ハンダ付けしている。
±5Vが必要なので、オンボードの絶縁型DC/DCコンバータを使い、12VのACアダプタ駆動とした。
裏面、1代目と比較すると随分配線はすっきりした。
電源、GNDは銅箔テープで配線した
信号ラインを中心にチップ部品で構成した。
チップ部品は主に2012を使用しているが、これがまた小さい。
ピンセットでつかんでハンダ付けをするが、つかみ損ねて飛ばしてしまうと
探しても簡単には見つからない。
ケースへ実装した状態
1代目と比較すると、体積は1/3になった。
画質は1代目と比べて、"多少良くなった"といったところ。
電源をオンボードのDC/DCコンバータとしたことで、これから出るノイズが乗っているかもしれないので、
対策をするともう少し良くなるかもしれない。
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