スペアナをつくる 2000.1.29 2007.9.30更新


スペアナとはスペクトラムアナライザのことで、これを使うと電気信号の
周波数分布を見ることができる。
光をプリズムに通すと7色に見え、これを色別に光の強さをはかるのと同じといえる。
こいつは、非常に高価な測定器である。一昔前は、高性能な物はそれこそ家が建つ位の
値段がしたらしい。最近は安くなってきたとはいえ、車が買えるくらいの
値段である。オシロスコープは買えても、スペアナは個人では買えない・・・

電子工作系のホームページはよく巡回しているが、
99年の7月初めに、 GigaSite(青山さん) のホームページへ行き着いた。
TV用のRFモジュール(改造済特注品)を使い、パソコン側から制御する、
帯域2GHz/ダイナミックレンジ70dBのスペアナの部品を提供していただけるとのこと。
最初は驚いた、簡易版とはいえ、スペアナがお小遣いの範囲(数万)で作れるなんて・・・

早速問い合わせのメールを送ってみた。
基本は改造済みRFモジュール(3個)の提供であるが、
必要な部品一式揃えて提供してもらえるとのこと。
部品点数は50点弱であるが秋葉原をうろうろして探し回るのも
結構骨が折れるので、今回は必要な部品一式を提供していただいた。

送金してから1週間ほどでパーツ1式が送られてきた。
左からUV、2G、1Gモジュール。シリアルナンバーは1093だった。
RFモジュール

IC等
写真は、3個のRFモジュールとIC等一式で、このほかに、組み立てマニュアル
制御用のソフトが入ったフロッピー、電源等を提供して頂いた。
RFモジュールにはシリアルナンバーが振られていて、制御用ソフトの
フロッピーに校正データが入っており、モジュール固有の特性のばらつきを
ソフトウエア的に補正するようになっている。


1.組み立て、試運転
2.パソコン側のソフトをイジる Update2000.2.12

こんな感じで東芝Librettoと組み合わせれば、ポータブルスペアナのできあがり。
Librettoと組み合わせ



2007.5.13更新
Ver1のリリースから6年、4世代目となったGigaSt。
スペアナは7G、TGは4Gまでの対応となった。
Librettoと組み合わせ
写真奥が初代(Ver1)、手前がVer4。
分配器で100MHz付近のテレビ放送の受信信号をを2つに分け、
共に同じ信号を入力している。

後になって入手した本物のスペアナ(Tektronix497P/TG無)との動作比較。
Tektronix497P
GigaSt V4
497P側のRBWは100kHz、GigaSt側のRBWは200kHz。他の設定条件は同じ。
本物のスペアナと比較してノイズフロアが10dBほど高いが、
GigaSt V4は中々いい線いっていると思う。


3.リターンロスの測定 2007.9.30


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参考資料
アジレント(旧HP)のアプリケーションノートへのリンク(かなり参考になります)


関連書籍

(C)1999,2000,2007 MIGITA ELECTRIC WORKS